第77回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門オープニング作品として選出され、さらにケイト・ブランシェットが作品に惚れ込み完成後にもかかわらず、エグゼクティブ・プロデューサーに名乗りを上げたクリストス・ニク監督のデビュー作『林檎とポラロイド』(3月11日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開)。この度、 本作の予告篇が解禁となった。
★これがデビュー作!
緻密に計算された可笑しみと悲しみの溶け合うニクワールドを御覧ぜよ。
この度解禁された予告篇は、冒頭から「私は、映画界の新なる才能にふれ、喜びを感じました」というケイト・ブランシェットの賛辞ではじまる。記憶喪失という普通に考えれば一大事が起きたにも関わらず、この世界の患者や医者は飄々とそれに向き合う。記憶をなくす奇病が蔓延した世の中で、主人公の男は病院から薦められた「新しい自分」プログラムに参加することに。「自転車に乗る」「ホラー映画を見る」「仮装パーティで友達を作る」など日々与えられたミッションをこなす主人公の姿は、いたって真剣で真面目なのに、見る者はどこかおかしく感じてしまう。しかし、男が、同じ治療を受ける仲間と出会いお互いのことを話すうち、親族の迎えがなく身寄りのないことや、ある忘れられない事実が浮かび上がるー。冒頭のケイトの言葉で「哀しみの核を持ち、同時に心をくすぐられる映画」と形容された”哀しみの核”とは、一体なんなのか。「哀しい記憶だけ失うことはできませんか?」というキャッチコピーに乗せた、主人公の心の内にある、本当の思いをぜひスクリーンで確かめて欲しい。
★次回作は早くもハリウッド進出決定! クリストス・ニク鮮烈のデビュー作!
本作の監督を務めるのは、リチャード・リンクレイター(『6才のボクが、大人になるまで。』)や、ヨルゴス・ランティモス(『女王陛下のお気に入り』)の助監督を務めていたクリストス・ニク。奇抜なアイデアと人間への優しい眼差し――彼らの持ち味を独自に昇華させ創り上げたデビュー作『林檎とポラロイド』は、ワールドプレミアとなった2020年ヴェネチア国際映画祭で上映されるや、「見事なまでに胸を打つ<ガーディアン紙>」「魂のこもった今日性のある映画<ヴァラエティ誌>」と、その独創的で普遍的な物語に、絶賛の嵐が巻き起こった。さらにその評判を耳にしたケイト・ブランシェットは、監督に才能に惚れ込み、エグゼクティブ・プロデューサーとして参加することを熱望し、新たにクレジットされた。次回作はケイト・ブランシェットプロデュース、キャリー・マリガン主演で製作が決定!2作目にして早くもハリウッド・デビューを果たすクリストス・ニク。世界が注目する監督のひとりとなる。監督オリジナル脚本による本作は、哀愁とユーモアが絶妙なバランスで調合され、近未来的な設定ながらも、人肌のような温もりに満ちている。見る者は、主人公の寡黙で物憂げな表情、どこか滑稽で真面目なふるまいに笑い、そして明かされていく過去に胸を熱くするに違いない。
映画『林檎とポラロイド』予告篇
https://youtu.be/8U7tshReYaY