『返校 言葉が消えた日』いよいよ本日公開!ジョン・スー監督&ゲームプロデューサーヤオ・シュンティン インタビュー!「映画を見た後にゲームを再度プレイし、私たちが映画の中に隠したイースターエッグを見つけてみてください。」

『返校 言葉が消えた日』いよいよ本日公開!ジョン・スー監督&ゲームプロデューサーヤオ・シュンティン インタビュー!「映画を見た後にゲームを再度プレイし、私たちが映画の中に隠したイースターエッグを見つけてみてください。」
提供:シネマクエスト

2017年に発売された台湾の同名大ヒットホラー・ゲームの映画化で、台湾人が忘れてはならない40年にも及んだ負の歴史を正面から描き、第56回金馬奨で主要12部門にノミネート、最優秀新人監督賞を含む最多5部門受賞の快挙を成し遂げた映画、『返校 言葉が消えた日』(7月30日(金)公開)より、大ヒットホラーゲーム「返校 –Detention-」プロデューサーであるヤオ・シュンティンと本作の監督ジョン・スーのインタビューが解禁となった。

1962年、独裁政権のもと国民のあらゆる自由が制限されていた台湾
ある高校で政府が禁止する本を密かに読む読書会が開かれていた
だが、遂に国家の手による迫害事件が起きてしまう
その陰には、哀しい密告者の存在が─

放課後の教室で、いつの間にか眠り込んでいた女子高生のファン・レイシン(ワン・ジン)が目を覚ますと、なぜか人の姿が消えて学校はまるで別世界のような奇妙な空気に満ちていた。校内を一人さ迷うファンは、秘密の読書会のメンバーで彼女に想いを寄せる男子学生のウェイ・ジョンティン(ツォン・ジンファ)と出会い、力を合わせて学校から脱出しようとするが、どうしても外へ出ることができない。廊下の先に、扉の向こうに悪夢のような光景が次々と待ち受けるなか、消えた同級生と先生を探す二人は、政府による暴力的な迫害事件と、その原因を作った密告者の哀しくも恐ろしい真相に近づいていく──。
台湾人が忘れてはならない負の歴史をストーリーに取り入れるという大胆な発想で大ヒットとなったホラー・ゲームを元に、迫害事件の謎解きと、青春を奪われた若者たちの切ないドラマが交錯する。その深いメッセージ性が昨年1月の台湾総統選挙にも影響を与えたと言われ、メディアやSNSで大騒動を巻き起こしたダーク・ミステリーがいよいよ日本に上陸!

「返校 言葉が消えた日」映画監督ジョン・スー
「返校 –Detention-」ゲーム・プロデューサー ヤオ・シュンティン インタビュー

大ヒットホラーゲーム「返校 –Detention-」プロデューサーであるヤオ・シュンティンと、第56回金馬奨で主要12部門にノミネート、最優秀新人監督賞を含む最多5部門受賞の快挙を成し遂げた映画、『返校 言葉が消えた日』の監督ジョン・スーのオフィシャルインタビューが到着した。

ゲーム「返校 –Detention-」は2017年に台湾で発売されてすぐに大きな話題となり、映画会社やテレビ会社から「映画化したい」「シリーズ化したい」という声が寄せられるように。ゲームの大ヒットについてヤオプロデューサーは「本当に驚きました。ゲーム発売後の週末、台湾では多くのゲーム実況者が登場して、web上のコミュニティで話題になりました。その後テレビで広まり、数週間にわたって様々なメディアのインタビューを受けたのです。」と当時の反響の大きさを振り返る。そして本作の監督ジョン・スーも、「その日中に私はゲームをクリアして、そのメランコリックで美しいストーリーに強く心を動かされました。その後、いかにそれが素晴らしいか、誰かがすぐにそれを映画化した方がよい、と私は映画業界の知り合いに会うたびに話していました。そして幸運にも私は愛するゲームの監督として起用されたのです」というように、本作の監督になったことについて、自ら手に入れた幸運な出会いだったことを明かした。

しかし、ゲームを映画化した初の台湾映画となった「返校 言葉が消えた日」には乗り越えるべき問題も多くあった。キャスティングについて、ヤオプロデューサーは「オリジナルキャラクターと違いが出すぎないように」リクエストをしたといい、ゲームのメインキャラクターのファン・レイシン役は、ブリジット・リンのような浮世離れした女性を見つけて欲しいと願っていたという。そんな要望に監督はほぼ一年を費やしてワン・ジンを発掘する。「年齢にそぐわないほど早熟で複雑な精神を持っていた」というゲームのキャラクターにそっくりな彼女を見て、ヤオプロデューサーも納得したという。

また、原作者として一番大事にしてほしかったことについて、「ゲームの中心となる精神を守りたかった」ヤオプロデューサーは、「大事なキーワードは“自由”です。今の台湾は解放されていて自由ですが、戒厳令の時代は言いたいことが言えず自由を求める人は罪となりました。過去をよく知ることは将来を知ることです。なので、映画でもこの“自由”というキーワードを大事にしたいと思いました。」と、ストーリーや表現について監督と繰り返し議論したと明かす。ジョン・スー監督も「ゲームの映画化で最も見たくないものは、原作の精神に忠実でないもの」と言い切っており、「製作過程で、製作チームのほぼ全員が原作ゲームに情熱を注いでおり、ゲームをプレイした後に感じた感情を再現するため懸命に取り組んでいた。」と映画製作現場がゲームに対して「極めて稀な」ほど、思い入れがあったことを明かし、その結果が、大ヒットをであり、金馬奨の受賞だったのだろう。

監督に、日本公開に向けてメッセージをお願いすると「『返校』の中には多くの“初めて”が存在します。私の初めての長編映画であり、ゲームを映画化した初の台湾映画であり、白色テロの時代について描いた台湾映画で初めて大ヒットを記録しました。加えて、日本で劇場公開される初めての私の作品になります。日本にもゲーム版「返校 -Detention-」のファンがたくさんいると聞いています。日本のポップカルチャーで育った者として、この作品について皆さんがどう感じるのか、大変興味があります。このゲームをプレイしたことがあるかどうかに関わらず、素晴らしい台湾のゲームの映画化を、皆さんに楽しんで頂きたいと願っています。そして、冷戦時代に台湾人が何を経験したかを垣間見て頂くことができれば幸いです。(そして映画を見た後にゲームを再度プレイし、私たちが映画の中に隠したイースターエッグを見つけてみてください。)」と、メッセージを送った。

ゲームと映画という異なるコンテンツを生み出す2人が、影響を受けたものの中に日本のサイコホラーゲーム、「サイレントヒル」シリーズがあるという。ヤオは「私のバイブルです」と位置づけ、監督は「サイレントヒル2」の映画化を手掛けたいという淡い希望を持っていたと明かす。そんな、日本のコンテンツからも大きな影響を受けた2人の「返校」。映画「返校 言葉が消えた日」はいよいよ7月30日に日本で公開。

最終更新日
2021-07-30 09:00:04
提供
シネマクエスト(引用元

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