フランス中の女性が共感した、ベストセラー恋愛小説の映画化作品『シンプルな情熱』が、7月2日(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国にて公開となる。本作のアザービジュアルが解禁となった。
原作は、ノーベル文学賞にも候補に名を連ねるフランス現代文学の頂点、作家アニー・エルノーが1991年に発表した作品。自身の実体験が赤裸々に綴られ、日本でも時代をリードし続ける人気作家から熱く支持され、大反響を巻き起こした。パリの大学で文学を教える教師のエレーヌは、年下で既婚者のロシア外交官アレクサンドルとパーティで知り合い恋に落ちる。昼下がりに、自宅やホテルで逢瀬を重ね、彼との抱擁にのめり込んでゆくエレーヌだったが…。
エレーヌには『若い女』(2017)でリュミエール賞有望女優賞を受賞した、実力派レティシア・ドッシュ。アレクサンドルを演じるのはセルゲイ・ポルーニン。19歳で英国ロイヤル・バレエ団の史上最年少プリンシパルに選ばれた2年後、人気絶頂の真っただ中で突如として退団を発表。現在は全身にタトゥーをまとう異端のダンサー、そして俳優としての新たなステージを竜巻のごとく席巻中の危険な香りを放つアーティスト。
レバノン出身のダニエル・アービッド監督が、女性ならではの視点で、原作のスピリットを忠実に映画化することに成功。2020年カンヌ国際映画祭に公式選出され絶賛された。恋という名の情熱とは、自分自身を発見し、人生をさらに自由に羽ばたくためのギフトだと教えてくれる、甘く切ない愛と官能の物語が誕生。
この度解禁された【新ビジュアル】では、エレーヌ(レティシア・ドッシュ)がアレクサンドル(セルゲイ・ポルーニン)に両腕をホールドされながら、情熱的な視線を交わし、今にもキスをしそうな瞬間を捉えた、セクシーなショットがダブルで配置。抗えない恋に落ちた二人の行方など、これから展開するドラマへの想像を掻き立てるものとなっている。また公開に先駆け、著名人から、本作への興奮の声が到着した。
寄る辺なき、どん詰まりの、終わりなき恋愛。愛する人とは、いつもどこか異邦人に似ている。
金原ひとみ(小説家)
雄弁な映像と、ぎりぎりまで切りつめられた切実な言葉。心をのっとられることの甘やかなおそろしさといったら!
原作のスピリットが美しく閉じ込められた、たぶん大人にしかわからない勇敢な映画。
江國香織(作家)
欲望のままに動くヒロインの演技が等身大で素敵。どきっとするのは相手役が、なんとバレエ界の異端児にして天才ダンサーのセルゲイ・ポルーニンだったこと。彼のダンスに心奪われた経験がある人は皆ドギマギすること間違いない。
野崎萌香(モデル・タレント)
その男の、名前も職業も肩書きも忘れていい。大切なのは、甘い傷痕のように、あなたの体と心が覚えていることだけ。
筒井ともみ(脚本家・作家)
アニー・エルノーの小説が映画になった!
そうね、恋愛の不安も自分らしいのがいい
恋愛の痛みも自分らしいのがいい
その時間は自分への情熱のギフトだから、、、
それはそれは美しいパッションとアクションを
想いださせてくれた
夏木マリ
エロスには観念が及ばない。
支配されることも喜びとなる。
別の次元。別の言葉。
蜜の味わいは、後の苦悩を伴う愛のダンスだ。
秋吉久美子(女優)
主人公の行動にはさまざまな意見があるでしょうが(例えば子育てと恋愛の両立が出来ているかどうか等)、「恋愛してる人ってこんなですよ」というこのような映画が出来上がったことを心から祝福したい。綺麗になったり、みっともなかったり、危なかったり、しちゃいけないことしちゃったり。かといって原作者は「ですよね~」とか言われたくもないようですよ(そこもいいね)!
内田春菊(漫画家・作家・俳優)
吉本隆明のいう対幻想(性愛を核とした幻想)がどのように生れるのか、よくわかりました。
鹿島茂(フランス文学者)
ポルーニンがとにかく綺麗!ダンサーとして舞台に立つポルーニンがいちばんですが俳優として女性に愛をささやく彼も素敵です♡
コロナ禍の今、何気ないパリの風景にも心が騒ぎました。
桜沢エリカ(漫画家)
あなたはバイカル湖のように、深い愛を体験したことがあるだろうか。知性を脱ぎ捨てたパリの大学教授の赤裸々な姿、甘美な時間のために、ただひたすら待つ女は、切なく、愛おしい。現代のデュラスが描く、インモラルな話題作の映画化。
村上香住子(エッセイスト)
一人の女の「人生でいちばん醜い時期」をのぞき見てしまった、いたたまれなさと不思議な共感が纏わり付く、物静かな衝撃作!
齋藤薫(美容ジャーナリスト・エッセイスト)
人生のある一瞬に訪れる特別な恋。美しい映像と溶け込む楽曲が観る者の本能をくすぐって止まない。
かつてセルゲイ・ポルーニンの写真集を撮影した私ですが、バレエでは見せない存在感にずっと興奮していました。
ハービー・山口(写真家)