日時:12月2日(月)
場所:有楽町朝日ホール
登壇者:新田真剣佑、北村匠海、久保田紗友、葉山奨之、上杉柊平、清原翔、萩原健太郎監督
『ちはやふる』にて日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、『十二人の死にたい子どもたち』『カイジ ファイナルゲーム』などその確かな演技力で話題作への出演が絶えない俳優・新田真剣佑と、同じく『君の膵臓をたべたい』にて日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、『君は月夜に光り輝く』などで若者の絶大な支持を受け、ダンスロックバンド「DISH//」のVo./Gtとして幅広い活躍を魅せる北村匠海のW主演で贈る、完全オリジナル映画『サヨナラまでの30分』が2020年1月24日に公開となる。12月2日に東京・有楽町朝日ホールで本作の完成披露試写会が行われ、主演の新田真剣佑、北村匠海、共演の久保田紗友、葉山奨之、上杉柊平、清原翔、そして萩原健太郎監督が登壇した。
メジャーデビューを直前に1年前に解散したバンド「ECHOLL」のボーカル・アキ役の新田は「みんなからは見えてない、でも(颯太役の)匠海からは見えているという設定。僕は話しかけているのに、みんなには見えない。だから寂しいところがありました」と難しい役どころに苦心した様子。一方、唯一新田演じるアキが見える役どころを演じていた北村からは、新田に対して「アドリブで笑かしにくる!」とのクレームが。これには重田役の上杉も「僕らは見えてはいけないので、笑ってはダメなのに…」と被害を訴えるも、当の新田は「僕は楽しかった」となぜかクールな表情を決め込み場内爆笑。
カセットテープが再生される30分間だけアキと中身が入れ替わる“颯太に入ったアキ”と“颯太”のいわば二役を演じた北村は「ワンシーンの中でアキになったり、颯太になったり、またアキになったりと撮影も大変。台本の本読み段階からヤバかった。この作品は自分にとってチャレンジングな作品でした」と苦労を滲ませつつ「一人二役で体力的にも辛かったけれど、スタッフ・キャスト・監督に支えられて撮影することができた。撮影は一瞬過ぎて、今もあの頃に戻りたいくらい」と思い入れたっぷりだった。
そんな二人は本作で四度目の共演となったが、撮影を通してより一層仲を深めたのか、登壇早々に新田が北村の頭をナデナデするイチャイチャぶりを見せつけ、女性ファンから黄色い悲鳴を上げると、北村は新田に「いやいや、今日一日ホントに…勘ぐられちゃうから、ホントに…」と照れながら注意していた。
バンド「ECHOLL」のピアノ担当でアキの恋人・カナ役の久保田は「ヒロインという立場でプレッシャーもあったけれど、現場の居心地がよくて、お仕事でこんなに楽しくていいのかな?と思った」と照れ。バンドのギタリスト・ヤマケン役の葉山は、歌唱シーンに触れて「(新田と北村の)二人の歌が上手すぎるので、自分が歌うことにかなり緊張しました。僕が歌うシーンの撮影現場にはそこそこの人がいたけれど、完成したシーンでは誰一人聴いていないという…」と苦笑い。
続いて、ドラマー・重田役の上杉は「みんなの背中が見られるという、ドラマーとしての景色は凄く良かった。でもドラムの練習の先生が厳しくて。俺だけすげえ怒られました」と恐縮も、ベーシスト・森役の清原が「一番怒られたのは僕です」と自己申告して笑わせつつ「リズム隊を初心者二人が担ったので演奏シーンは大変でした」と回想した。
また映画の内容にちなんで「もしも30分だけ誰かに入れ替われるとしたら?」というテーマを設けてのトークセッションで新田は「今日ずっとこの質問について考えていたんだけれど、今わかった!」と力強く挙手して「映画公開の2020年はオリンピックの年!なのでオリンピックの100メートル走で1位をとった後の選手になりたい!ゴールした後の取材とかを受けたい」と妄想。北村らキャストからは「一番きつい時間だよ!?ゼイゼイしちゃうよ!?」と総ツッコミを受けるも、新田は「(テレビで観戦しながら1位の人が)ゴールした瞬間に、あの人になる!ってやりたい」と本気度をうかがわせた。
そんな新田は、葉山から「僕は真剣佑になりたい!30分くらい渋谷を出歩いてキャーキャー言われたい。真剣佑は肉体美も造形美も凄い」と羨望の眼差しを向けられると、数パターンの決め顔を披露するも「…イヤだよ」と名指しされて恥ずかしそう。そこになぜか北村が「それで勝手に握手会をやっちゃいなよ!写真もたくさん撮っちゃいなよ!」と葉山に謎のアドバイス。
すると清原も「僕も真剣佑になりたい。さっき胸を触らせてもらったら、ムッキムキで。僕が上げることのできないバーベルを上げて、その後に渋谷を歩きたい」と新田になりたい派で、萩原監督も「30分真剣佑になって、彼が普段見せない様な顔をしてどこまでキャーキャー言われるのかを試したい」と興味津々。3人からのラブコールに新田は「何人の真剣佑が現れるんだろうね!?」とあきれ顔だった。
一方、上杉は「頭の回転が異常に早い人になりたい」、久保田は「清原翔さんになりたい」、北村は「柊平君になってゴリゴリにラップをしたい。あと182センチくらいの身長の高さになってオシャレを決め込んで、渋谷の街を歩いてファッションスナップを撮りたい」と高身長願望を吐露し、会場を笑いで包んでいた。
最後に北村は「撮影を通して、どこかで僕たちが忘れている青春を役と共に一緒に取り戻していった思い出があります。映画を通して、みなさんにも忘れた青春を取り戻してほしいし、10代の人たちには今ある青春を離さないでほしい」とアピール。新田も「10代の人たちには、挫折しても諦めずにチャレンジすることを忘れないでほしい。僕らと同年代の人たちには、挫折しても上書きして乗り越えて、チャレンジをしてほしい。そういったメッセージがこめられた作品になっています。」と呼び掛けていた。