日時:6月11日(火)
場所:カナダ日系文化会館
登壇者:三吉彩花、矢口史靖監督
第8回トロント日本映画祭のコンペ作品に選ばれている『ダンスウィズミー』が現地時間6月10日(月)の夜、カナダ日系文化会館で上映され、本作の主演・三吉彩花と矢口史靖監督が登場。本作が世界初上映となった記念すべき会場に盛大な拍手と大声援の中迎え入れられ、本作への熱い想いを語った。
上映前の舞台挨拶で、三吉彩花は流ちょうな英語を披露。感謝の気持ちを伝えたうえで、上映に駆け付けた現地のファンに向けて「日本を飛び出し、トロントのみなさまに世界でいちばん最初に観ていただけるとのことで本当に嬉しく思います。この作品は監督をはじめキャスト、スタッフ全員で、観ていただく方みなさま全員ハッピーになっていただきたいという願いを込めて一生懸命作りました。ジェットコースターに乗っているように、ワクワクできる映画ですので是非楽しんでください」と呼びかけ、世界初上映への感動を爆発させた。
また、矢口監督は「本日は、ラプターズの試合ではなくて『ダンスウィズミー』を選んでくれてありがとうございます」(NBAトロント・ラプターズがチーム初の決勝シリーズに臨んでいる)と英語でジョークを飛ばして大爆笑を誘い、会場の心を一瞬にして鷲摑みにした。
本作で矢口監督は、【特別監督賞】を初受賞。30本以上の作品とのコンペを勝ち抜き手にした栄光に、矢口監督は満面の笑みを見せた。
上映後に行われたティーチインイベントには、再び三吉彩花と矢口監督が登壇。三吉は、「もともと歌とダンスが大好きで、ミュージカル映画も好きでしたが、実際にこの静香という役で初めて自分自身がミュージカルに挑戦することになり、映画の撮影が始まる前から非常に不安があり、プレッシャーに押しつぶされそうな毎日でしたが今日こうやってワールドプレミアを迎え、いま目の前にいる観客の方々に喜んでいただけて、この作品を頑張ってきてよかった、この作品は自分の代表作と言えるものになったと自信が持てました」と語り、感極まりときおり流れる涙を押さえつつ胸の内を明かした。
矢口監督は「この映画は頭から最後までずっと面白おかしく描きたいと思って作りました。せっかく貴重な時間を割いて、しかもお金を払って映画館に来ていただけるわけですから、映画館に来る前より少しでもハッピーな気持ちになってほしくて、ハッピーな映画を今まで作り続けているつもりです。この作品を通して、静香のように“自分の生きる道を再発見する旅”を体験していただけたら、少しでも前向きにハッピーな気持ちになって映画館をあとにしてくれたら、嬉しいです」と映画を作るときに大切にしている気持ちを交えつつ、本作にかけた想いを披露した。
当日は、ワールドプレミアを心待ちにしていた現地のファンが長蛇の列を作り、会場は600人が押し寄せ超満員に。上映後は観客が総立ちとなり、高揚した表情で割れんばかりの拍手と歓声を贈る熱狂ぶりを見せた。
「ハリウッドのミュージカルと違う予測できない展開が最高だった!」、「ハッピーな音楽とダンスの連続に、思わず一緒に踊りたくなった!」、「主人公の静香(三吉彩花)が、最後まで希望を捨てずに諦めない姿勢に感動した!」など上映終了後、観客たちは興奮した様子で口々に感想を語り、同映画祭のプログラミングディレクターも「お客さんがこんなに盛り上がっている作品は過去最高レベル!」熱気を帯びた様子で語った。
トロント日本映画祭のプログラミングディレクターを務めるJames Heron氏は、「矢口は誰も思いつかなかった全く新しいミュージカルを成功させた!素晴らしいオリジナリティで、「ラ・ラ・ランド」他これまでのどんなミュージカルより正直エキサイティングだね。矢口の新しい視点に、この手があったのか!と正直驚いたよ。しかもミュージカルシーンだけでなく笑いもあって、あっという間に展開に引き込んでくれる。これを見てしまったら、次にミュージカルを作る人はプレッシャーだと思う。ミュージカル映画の新しい地平を切り開く作品をトロントで上映できて本当に感謝している。矢口の次回作にも既に期待が高まっているよ!」とコメント。今までになかった斬新なミュージカル作品との出会いに興奮しきりの様子だった。
また、今回のワールドプレミアに続き、6月15日には、中国で行われる上海国際映画祭へ三吉彩花、矢口監督の参加決定!特別招待枠のガラ上映部門の作品のうち、唯一のオープニング上映となる。
三吉彩花と矢口監督は、公式上映にあわせ舞台挨拶を行い、その日の夜にはレッドカーペットに登場予定。カンヌやベルリンとも並ぶ世界最大級の映画祭が、音楽×ダンスのハッピーな魔法にかけられ、『ダンスウィズミー』フィーバーが世界を席捲する。