大ヒット上映中の『寝ても覚めても』。初日からメイン劇場であるテアトル新宿では立見が出るなど全回満席の大ヒットスタートを切り、世界では 20 ヶ国以上で公開が決まっている。SNS でも「今年一番の傑作!」「この映画凄すぎ!」「また観たくて身体震える…」などの感想と共に「もう 5 度目の鑑賞…」といった『寝ても覚めても』中毒者が出るほどの、ファンを作っている。その『寝ても覚めても』が、カンヌ国際映画祭、トロント国際映画祭、サンセバスチャン国際映画祭に正式出品、釜山国際映画祭、ニューヨーク映画祭、ロンドン映画祭でも正式上映された。そしてこの度、国内主要映画賞のひとつとして名高い山路ふみ子映画賞にて、最優秀作品賞にあたる山路ふみ子映画賞を『寝ても覚めても』で濱口竜介監督が、山路ふみ子新人女優賞を『寝ても覚めても』の演技に対して唐田えりかが受賞した。
各賞受賞理由は以下。
第 42 回山路ふみ子映画賞:濱口竜介監督
映画『寝ても覚めても』で、瓜二つの容姿を持つ二人の男性と一人の女性の8年間に渡る愛の形を、独自の表現法により丁寧に描いた演出力に対して
第30回山路ふみ子新人女優賞:唐田えりか
映画『寝ても覚めても』で、二人の男性の間で揺れ動くヒロインの朝子を透明感のある佇まいで好演し今後のさらなる飛躍への期待を込めて
濱口竜介監督は、2008年、東京藝術大学大学院映像研究科の修了制作『PASSION』がサン・セバスチャン国際映画祭や東京フィルメックスに出品され高い評価を得る。東日本大震災の被害者へのインタヴューから成る『なみのおと』『なみのこえ』、東北地方の民話の記録『うたうひと』を酒井耕と共同監督。15年、映像ワークショップに参加した演技経験のない女性4人を主演に起用した5時間17分の長編『ハッピーアワー』を発表し、ロカルノ、ナント、シンガポールほか国際映画祭で主要賞を受賞。一躍その名を世に知らしめた。自らが熱望した小説「寝ても覚めても」の映画化である本作で、満を持して商業デビュー。第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選ばれるという快挙を果たし、世界中から熱い注目を集めている。唐田えりかは、雑誌MOREなどでモデルとして活躍する傍ら、本作で本格的な映画ヒロインデビュー。韓国でも活動を行っており、CM出演など知名度も高い。現在公開中の『覚悟はいいかそこの女子。』など、今後も幅広く活躍が期待される。同映画賞は11/30(金)に映画賞贈呈式とともに『寝ても覚めても』の受賞記念上映が行われる。