日時:9月17日(月・祝)
場所:TOHOシネマズ六本木ヒルズ
登壇者:黒木華、野村周平、成田凌、夏帆、東出昌大、三島有紀子監督
鎌倉の片隅にあるビブリア古書堂。その店主である篠川栞子(しのかわ しおりこ)が古書にまつわる数々の謎と秘密を解き明かしていく国民的大ベストセラー、三上延・著「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズ。その実写映画化となる『ビブリア古書堂の事件手帖』が11月1日(木)に公開となる。公開に先駆けて、9月17日(月・祝)にTOHOシネマズ六本木ヒルズにて、完成披露舞台挨拶が盛大に開催され、本作でW主演となる黒木華、野村周平をはじめ成田凌、夏帆、東出昌大、三島有紀子監督が登壇した。
登壇直後 “ビブリア古書堂”をイメージした本棚、さらに足元には紫陽花があしらわれ、「北鎌倉」に佇む映画の世界観を再現した豪華なステージを見た、ビブリア古書堂の店主、篠川栞子を演じた黒木は、「栞子さんの人見知りな部分にも共感できましたし、三島監督とまたご一緒することができて、幸せでした。」と挨拶。ビブリア古書堂で働くことになる青年、五浦大輔を演じた野村も「大輔という役をいただけて、自分も本をあまり読むようなタイプではないので、ピッタリだと思いました。偉大な三島監督ともご一緒にできて嬉しかったです。」と自らが演じた役柄と共に監督への思いを語った。漫画専門のネット販売を行う稲垣を演じた成田は、「正直、本を呼んだ時に自分次第で変わってしまうような役柄と感じ、プレッシャーがありましたが、現場では楽しんで演じることができました。」と撮影を振り返った。そして、本作の過去パートで、大輔の祖母、五浦絹子を演じた夏帆は、「皆様もこれからご覧になられるというとで、監督が作り上げたビブリアの世界観をじっくり堪能していただればと思います。」とコメント。太宰治に憧れ、小説家を目指している田中嘉雄を演じた東出は「三島監督とは、いつかご一緒したいとずっと思っていましたし、自分にはない非常にピュアな恋愛ができたので、とても素敵な撮影の日々でした。」と念願の三島監督との仕事を噛みしめていた。
MCから、それぞれが演じなかったパートについての感想と、演じる際にこだわった点を聞かれた黒木は、「過去パートは、本当に素敵で、純文学のような、まるで小説を見ているようで、それらの思いや流れが繋がった所に自分たちがいるんだなと思いながら演じました。そして、栞子さんの癖などは、監督と相談して作り上げていきました。」と語り、野村は「過去パートが素晴らしすぎて、実はそっちがメインなのではないか?と錯覚してしまうくらい見入ってしまいました。そしてなにより“昭和が似合う2人でした”」、成田は、「音がなくなるワンカットのシーンが大好きで、それだけでも劇場で観る価値がある作品だと思います。役柄については“ジャミロクワイ”のようにと言われ、イメージができたので演じやすかったです。」とそれぞれの役に言及しつつ、過去パートを絶賛した。
一方、過去パートを演じた夏帆は「撮影中は、(現代パートと)まったく接点がなかったので、出来上がった作品を見て新鮮でした。それぞれが、すごく難しい役を演じていて、楽しく拝見することができました。役については、嘉雄さんとの関係性をきちんと築くことを大事にしながら、演じました。」と語り、東出は「元々原作が好きで読んでいたのですが、出来上がった作品を見て、栞子さんと大輔が本当にいる!と思いました。また、太宰治が愛用していた万年筆を実際に劇中の小道具で用意していただくなど、細部までこだわっていただけたので演じやすかったです。」と、それぞれの役へのアプローチ方法を語った。
MCから本作ならではの本の扱い方など、気をつけた点を聞かれた監督は、「栞子さんがどこを切り取っても本にも囲まれているように撮れるように意識し、さらに本棚の背中をなくして、本を通して人と人の目線を合わせるようにと演出しました。」とこだわりの撮影方法についてコメント。2つの時代を描く上で心がけたことについても、「過去パートの2人の思いがしっかりと描かれていなければ、現代パートに届かないと思い、2つの細い川が一本の大きな川になるように心がけました。」と本作への熱いを語った。
続いて、本日のメインイベントでもある劇中の謎解き要素に絡めた文字の並び替えゲームが行われ、和気あいあいとした雰囲気でゲームをこなし、制限時間いっぱいで完成した文字「だざいおさむ」を見事に的中させた黒木は、「焦りすぎて、“ざ”という文字が書けなくて、東出さんに教えてもらいました(笑)」とコメントし会場の笑いを誘った。
最後に本作の見どころを聞かれた野村は「こんなに心温まる作品は他にないと思います。しっかりとしたミステリーになっています。是非2回、3回と見て皆さんで謎解きしていただけたらと思います。」、黒木は「(私は)本というものは素晴らしいと思っています。そして、古書はそれを過去に持っていた人の時代を超えた思いを感じることができるとともに、本作ではそんな思いを解き明かしていけると感じられる作品です。鎌倉の風を感じながら、楽しんでください!」、と語りイベントは大盛況のまま幕を閉じた。