日時:8 月 25 日(土)
場所:TOHO シネマズ日比谷 スクリーン9
登壇者: 木村文乃、鈴木梨央、尾野真千子、米林宏昌監督、百瀬義行監督、山下明彦監督
『メアリと魔女の花』のスタジオポノックが新設した短編アニメーションレーベル「ポノック短編劇場」の第 1 弾作品『ちいさな英雄―カニとタマゴと透明人間―』の公開記念舞台挨拶が 8 月 25 日(土)に TOHO シネマズ日比谷にて行われた。
夏休みの終盤、それぞれの想いの詰まった3つの短編アニメーション映画の公開に米林宏昌監督、百瀬義行監督、山下明彦監督とともに「カニーニとカニーノ」の木村文乃と鈴木梨央、『サムライエッグ』の尾野真千子が清楚で涼しげな浴衣姿でかけつけ登場! 上映直後の会場が一気に華やいだ。
―ひと言挨拶
木村「今日は皆さん観た後の舞台挨拶ということで、完成披露イベントとは違う話ができたらいいなと思っています。」
鈴木「3今日はありがとうございます。作品観ていただいて、色々な感じ方をしてくださったらいいなと思います。」
尾野「お暑い中、ありがとうございます。楽しい一日になればと思っております。」
米林「上映後の挨拶はすごく緊張している反面、うれしいです。」
百瀬「毎日汗をかきますが今日は余計にかいています。皆さんどんな風にみてもらえたかすごく気になりますね、楽しみです。」
山下「本当はここにオダギリジョーさんがいるはずなんですけど、皆さん見えませんよね・・?短編とはいえ3本続けて観るだけでしんどいと思うんですけど、特に最後の作品はどんよりした気持ちになってしまったかもしれませんが(笑)皆さん楽しんでいただけたらと思います。」
『サムライエッグ』主人公シュンの母親役で、初めての声優でプレスコ(絵にあわせて声をあてるではなく声を先に録る作業)に挑んだ尾野は楽しい経験だったと振り返りつつも「動かないんです、絵が。これは様子がおかしいと。(笑)」と告白。百瀬は自然な芝居をそのまま活かし、存在感のあるリアリティさを出したかったとその演出意図を明かした。
アニメーションならではの誇張表現を活かしたと米林が語る『カニーニとカニ―ノ』でカニーニ役を演じた木村は「私たちが普段見ている自然が視点を変えるだけでもこうも違うのかと思った。タヌキ、サギ、かなり気持ち悪い魚(笑)も…・でもそこが逆に面白かったです。」カニ―ノ役の鈴木は「世界観、映像がとてもきれいで 18 分に物語がたっぷり詰まってました!アフレコでは気付いたら2時間があっという間に過ぎていました」と木村と共に挑んだアフレコ時を振り返り、兄弟を演じた木村と目を合わせ笑顔で応えた。
3人の監督へ個々の作品についての感想を聞くと、百瀬「(3本)それぞれが同じスタジオで作っていたのに違う内容で面白い」、山下「じつは見ていないんです…予告を見るとどれも面白そうで悔しいと思うのが嫌で、冷静に観れるのは 1 年後かも」と心境を吐露。それを受け、米林は「僕はちゃんとみました!」と宣言しつつ「サムライエッグ」「透明人間」2作品について思いを語った。
一方でキャスト陣へ印象的な作品、演じてみたい役柄は?と投げかけると、尾野は「透明人間かなぁ」と即答。前回の舞台挨拶で同作の盲目の男を演じた田中泯さんが目をつぶってアフレコをしていたという話が印象的で、台詞を絵にあわせて言うだけではない、こんなやり方があるのかと勉強になったと言い、機会があればいろいろな方法での挑戦に意欲を見せた。
木村は「サムライエッグ」で尾野が演じた母親役を挙げ、岸和田弁を初めて聞き、ラストシーンで母親が少年へかける温かい心情がこもった台詞について「これは尾野さんにしかきっとできない言い方だったんだろうなと思いました。」と横にいる尾野を絶賛し、尾野「うれしいですねぇ、はずかしい。あとでお礼言う!」と照れさせた。鈴木も「透明人間」を挙げ、斬新なストーリーで繰り返し感じたい、観たいと言い山下監督は「あえて何かを感じてもらえるように作ったつもりなので、狙い通りですね」と顔をほころばせた。
作品のタイトルにちなみ<身近にいるちいさな英雄は?>と投げかけると、尾野「わたしにとっては小さくなくておっきいんですけど、はたからみたら事務所の人です」木村「3作品通して、赤ちゃんがかわいらしく、力強く描かれているところがすごく好きです。それぞれ彼らは彼らなりの英雄になっていくんだなと思ってこの人たちが未来を支える英雄なんだなと思いました。」鈴木は「ひとりだけ心から信頼している女友だちがいて、(彼女は)やさしくて大切な友達で英雄です」と3人の身近な英雄に感謝を込めて締めくくった。