日本人監督初のポルトガル合作映画『ポルトの恋人たち~時の記憶』11 月 10 日公開決定

日本人監督初のポルトガル合作映画『ポルトの恋人たち~時の記憶』11 月 10 日公開決定
提供:シネマクエスト

18 世紀のポルトガルと 21 世紀の日本を舞台に、3 人の俳優がそれぞれ 1 人 2 役に挑んだ異色のラブミステリー『LOVERS ON BORDERS』が邦題『ポルトの恋人たち~時の記憶』として 11 月 10 日シネマート新宿ほか全国公開が決定した。

また、主演の柄本佑、中野裕太、舩橋淳監督からのコメントも到着いたしました。日本、ポルトガル、アメリカの 3 か国による本作は、オダギリジョー主演の日米合作『BIG RIVER』(06)やドキュメンタリー『フタバから遠く離れて』(12,14)2 部作を手掛けた舩橋淳監督の集大成的な最新作。構想 3 年。撮影は、2016 年 11 月から12 月まで、ポルトガルの世界遺産ギマランイスを始め、ポルト、ブラガ、ペニシェ、静岡県浜松市で行われ、哀愁をまとうファドに彩られたこの日本とポルトガルの合作映画は、パウロ・ローシャ監督の『恋の浮島』(83)、ジョアン・マリオ・グリーリョ監督の『アジアの瞳』(97)に続き 3 作目であり、初の日本人監督作品となる。

『素敵なダイナマイトスキャンダル』ほか主演作が相次ぐ実力派・柄本佑が主演。18 世紀のポルトガルパートでは、ほとんどセリフもない日本人奴隷、21 世紀の静岡・浜松パートでは、ブラジル系移民の労働者のクビを平然と切るエリート会社員の 2 役を演じ分け、浜松パートでは、英語セリフにも初挑戦している。第 62 回ベルリン国際映画祭で国際映画批評家連盟賞とアルフレッド・バウアー賞を受賞したポルトガル映画『熱波』(12)のアナ・モレイラと時代も国境も超え恋に身を焦がす役どころだ。

映画好きとしても知られる柄本は、ポルトガルの巨匠、故マノエル・ド・オリヴェイラ監督を敬愛しており、『ポルトガル、ここに誕生す~ギマランイス歴史地区』に登場する(初代ポルトガル王の)アフォンソ・エンリケの地を回ったほどの大ファン。くしくもそのプロデューサー、ロドリゴ・アレイアスとの縁につながった。

また、英語、イタリア語、フランス語などを話す俳優の中野裕太の出演も解禁に。約1か月半でポルトガル語を習得。日本人奴隷の仲間と、夢を抱いて、浜松にやってきたブラジル移民役で新境地を見せた。

【柄本佑 コメント】
1部と2部で同じことが繰り返され、過去に植えた椿の種が巨木となって、恋人たち2人を助けてくれる。1人2役をやっているというよりは、時代も場所も違うので、2本の映画を同時に撮っているという感じでした。

【中野裕太 コメント】
プロットを読んだ時から、佑君の役ではなく、自分の役をやりたい、と思っていました。ポルトガル編の四郎役は狂言回し的で、佑君との友情の中で 2 人の恋愛の応援側に回る。現代編では、幸四郎が主役かと思いきや、また狂言回しに戻って、幽霊になる。表現に幅があり、ある程度委ねられている部分があって、やりがいのある役だなと思いました。

【舩橋淳監督 コメント】
18 世紀ポルトガルと 21 世紀の日本。信じるべきものを失った時代に生きる人々の話を、両国で描いてみると面白いのではと思いました。国も言語も社会制度も違う2つの時代を体験することにより、信じることとは何かをこの映画から考えて欲しいと思います。

今回解禁となるポスタービジュアルでは、18 世紀ポルトガルパートで柄本演じる宗次とアナ演じるマリアナが遥か海の向こうにある自由の地を見つめる。美しくも切なさを感じさせる“静”の写真に「時代を超えた愛と復讐の記憶たち」とのエモーショナルなコピーが連なる。タイトルに添えられた椿の花も劇中印象的に登場するモチーフだ。特別鑑賞券は 8 月 25 日より発売。(一部劇場除く)劇場窓口でお買い求めの方にプレゼントされるポストカードは、ロケ地ポルトガルで柄本佑自身が撮影した写真が使用されている。

物語の舞台は、リスボン大震災後のポルトガルと東京オリンピック後の日本。乗り越えられない境遇―境界線(ルビ:ボーダー)によって引き裂かれ、その挙げ句に恋人を殺害された女が、その恨みを晴らすために選んだ手段は、想像もつかないものだった・・。18 世紀と 21 世紀。登場人物の立場は時代によって微妙に入れ替わりながらもほとんど同じプロットが反復され、デジャブのように交差し、やがて愛憎の不条理に引き裂かれた人間の業をあぶり出してゆく。

最終更新日
2018-08-22 12:00:41
提供
シネマクエスト(引用元

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