9月1日(土)より、テアトル新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷シネクイントほか全国公開となる映画『寝ても覚めても』。この度、映画の公開を前に一般のお客さんを招いたトークショー付き試写会を開催!17年間で1000人以上の恋バナを集めてきた桃山商事ユニットの清田代表と、映画ソムリエとして多数の映画を紹介してきた東紗友美が、男・女それぞれの目線から本作の魅力を語った。
4
本作をすでに鑑賞した清田は、「『寝ても覚めても』を観てから原作を読んだり、濱口竜介監督の過去作を観たり、ここ数日この映画に浸る日々を過ごしています!」続けて東は「恋愛の悩みすべてが詰まっている映画!マリッジブルーや未消化の恋愛など。女って怖いなって改めて唐田の演じる朝子を観て気づく映画でした!」清田も本作を「意外と怖い」と形容した。
本作は、冒頭で自由人・麦と朝子が大阪で運命的な出会いを果たし、熱い恋愛をするがある日突然、朝子の前から麦が消えてしまう。「突然出会って突然消える。ジェットコースターみたいな展開にハラハラドキドキが最初から止まらなかったですね」と清田は未だ本作の余韻に浸っている様子。東京へやってきた朝子は、麦とそっくりの男性・亮平と出会い、恋に落ちる。東は「男性が思う朝子の魅力ってなんなんですかね?純粋に男性視点を聞いてみたいです!」それに対し清田は「朝子は女性の魅力が色濃く出ている。たまにこういう雰囲気をまとった女性いるんですよね。近くにいるのに遠くに感じるというか…いつ消えるかわからない、不安にさせる雰囲気をもつ人!」と、麦と同様、朝子も相手を不安にさせる性格であると分析。「そんな朝子が、相手の男性に去られちゃうっていう展開は逆に面白かったですね〜。でも何を考えているかわからないミステリアスな男と、自分のことを大事にしてくれる男の間で揺れ動くというのは、映画の中だけの話ではなく、よくある話だと思うんですよ」と、今まで聞いてきた恋バナを思い出しながら語る清田。東は、「朝子は明らかにずっと麦を引きずったまま亮平と付き合っているじゃないですか。結局朝子は東京に来てもずっと麦のことを考えているし、どこかで面影を探している。昔の相手を断ち切れないまま次の恋愛をしても、真実の愛にはたどり着かないと思うんですよね」
ラストに朝子が起こす行動によって、観る人すべてに衝撃が走る。しかしその行動は一概に責めることは出来ないと東。「自分では予知できない行動ってある。たとえば、何時間も相手を待ってしまったり、後から見たらおかしいと思う LINE を送ってたり、自分の興味のない習い事を始めてみたり(笑)。それって誰にも棲みついている感情から、彼女を全部否定することは出来ないんですよね…」と、本作を観て今までの自分の考えが変化した東に、会場ではうなずく人も。それに続き清田も「朝子は心の中に生じた衝動、欲望に忠実に生きている。それがなかなか僕もできないから、正直羨ましいとさえ思ってしまいましたね。まぁ、個人的なイメージですけど、こういう女の人友達少なそうですけどね(笑)」と本音。
みんなに大丈夫?と心配されるようなシチュエーションでキスするような恋愛したい!
さらに朝子の性格が羨ましいとこぼす清田が、一回衝動でやってみたいというシーンが。「麦と朝子の二人でバイクに乗って事故をおこして転んでしまうじゃないですか。周りの人が心配しているのにもかかわらず、そんな中二人はキスする。「何してんだあいつら…」と笑ってしまいそうになるのが常識だけど、当事者になってみたい!あっち側に行ってみたいって思いますね!倒れながらキスしたいです!あの時の自分どうかしてたわってぐらいの記憶があるだけで可能性が広がりそう!」と興奮気味に語り、会場の笑いを誘った。
自分の知らなかった感情を引き出してくれるすごい映画!!
トークショーも終盤に入り、最後に本作について清田は「ただただ顔が好きだとか、人に説明しても理解されなかったとしても、自分の中に強い衝動が起きた時は一度ぐらいその気持ちに正直に従って日常や人生をぶっ壊してもやっちゃっていいんじゃないってなる作品!おすすめです!」。東は「朝子は映画のヒロインの中では珍しいタイプ。映画の中でこれだけ恋愛でやってはいけないことをすべてやってくれているヒロインはなかなかいない(笑)この恋愛間違ってる…?と迷っている人がいたら是非みて欲しい!」とメッセージを残した。 「自分の中の知らない感情を引き出してくれるすごい作品になってます!」と清田が締めくくり、トークショーは終了した。