ラブストーリーに夢を見られなくなった大人の女性たちに「究極の愛とは何か」と突きつけ、読者を虜にした沼田まほかるの 20 万部を超える人気ミステリー小説、待望の映画化!蒼井優、阿部サダヲW主演『彼女がその名を知らない鳥たち』が10月28日(土)より全国ロードショーとなる。
メガホンを取るのは『凶悪』(13)、『日本で一番悪い奴ら』(16)の白石和彌。ノンフィクションを原作に骨太な社会派エンターテイメントを作り出してきた彼が、初めて本格的な大人のラブストーリーに挑む。W主演の蒼井優、阿部サダヲの二人に加え、松坂桃李、竹野内豊といった実力確かな豪華俳優陣が織りなす“全員最低なのにまぎれもない愛の物語”が描かれる本作。蒼井優演じるクレーマーで自分勝手な女・十和子や、阿部サダヲ演じる不潔で下劣、そのうえ十和子に異様な執着を見せる男・陣治、松坂桃李演じる一見誠実そうな風貌ながらとにかく薄っぺらな水島、竹野内豊演じる十和子の昔の恋人であり、自身の出世や保身のためなら女を道具に使うことも厭わない黒崎と、全員共感度0なクズなキャラクターたちばかり。
2017年第42回トロント国際映画祭(カナダ・トロント)にて本作がワールドシネマ部門に出品されることが決定!“かの鳥”が海を渡り、世界へと羽ばたく!合わせて、本ポスタービジュアルも公開となった。
2017年9月7日(木)より開幕する第42回トロント国際映画祭は、米・アカデミー賞レースの始まりを告げる北米最大規模の映画の祭典。その中でコンテンポラリー・ワールドシネマ部門(Contemporary World Cinema)という「世界的な視野と注目すべきストーリー性を持つ作品」をセレクションする部門に選出されました。アカデミー賞外国語映画賞を受賞した『別離』が出品された部門でもある。
トロント映画祭がワールド・プレミアとなる本作について、同映画祭のインターナショナルプログラマーであるジョバンナ・フルヴィ氏は「エロスと喪失、そして欲望について、強烈な絶望感をもって語りつくし、心を掴まれるストーリーテリングは、美しくも冷酷な演出に絶妙にマッチしていて、とりわけ蒼井優のパワフルなパフォーマンスが際立っている」と惜しみない称賛を送っており、「究極の愛とは何か」を突きつける日本産の本格ラブストーリー“かの鳥”が今年のトロント国際映画祭を席巻する期待が高まっている。
そして、本映画祭の最高賞となる観客賞(People’s Choice Award)は期間中に作品を見た一般の観客の投票によって決まるが、過去に観客賞に輝いた作品には『ラ・ラ・ランド』(2016・第41回)、『英国王のスピーチ』(2010・第35回)、『スラムドッグ$ミリオネア』(2008・第33回)など、アカデミー賞作品賞をはじめ数々の賞を総ナメにするなど大きな話題を集め、日本でも大ヒットを記録した作品ばかり。邦画作品では北野武監督『座頭市』(03)が同賞を受賞しており、邦画作品として14年ぶり受賞の快挙となるか注目だ。
出品の報を受け、W主演を務める蒼井優は「選んでいただけて、嬉しいです。あの不快な登場人物たちが紡ぐ愛の物語が、どのように受け止められるのか、とても興味深いです」、阿部サダヲは「共感度0%不快度100%」を海外に持って行く!カッコイイです!この作品を外国の方々がどう評価するのかすごく楽しみです!」とそれぞれ喜びのコメントを寄せているほか、現地トロントへの参加を予定している白石和彌監督は自身初となる本映画祭への出品について「世界中の映画ファンが集まるトロント国際映画祭で第一歩を踏み出せることにとても興奮しています。あらゆるものを飛び越えて人々の心の奥底に突き刺さってくれることと信じています」と決意に満ち、トロントの観客の前で正式上映される日を待ちわびている様子。
合わせて完成した、蒼井と阿部が見せる魂を揺さぶるような表情と、「あなたはこれを愛と呼べるか」のコピーが鋭く刻まれた本ポスタービジュアルを引っ提げ、世界進出を果たす“かの鳥”。日本が誇る実力確かな豪華俳優陣の熱演、そして白石監督が初めて挑んだ本格的な大人のラブストーリーが世界の舞台でそのベールを脱ぎ、共感度0%、不快度100%の“まぎれもない愛の物語”がセンセーションを巻き起こす!
・蒼井優 (北原十和子 役)
選んでいただけて、嬉しいです。
あの不快な登場人物たちが紡ぐ愛の物語が、どのように受け止められるのか、とても興味深いです。
人でなしか、ろくでなししか出てこない映画ですが、最後の景色を観ていただけたらと思います。
・阿部サダヲ (佐野陣治 役)
「共感度0%不快度100%」を海外に持って行く!カッコイイです!
この作品を外国の方々がどう評価するのかすごく楽しみです!
・白石和彌 監督
世界中の映画ファンが集まるトロント国際映画祭で第一歩を踏み出せることにとても興奮しています。
この映画で描かれる愛の形が多様な人種や宗教の中でどう受け止められるのか興味深いですが、
きっと、そのあらゆるものを飛び越えて人々の心の奥底に突き刺さってくれることと信じています。
・トロント国際映画祭・インターナショナルプログラマー ジョバンナ・フルヴィ氏
極端な片思いを描いた「彼女がその名を知らない鳥たち」は、ジャンルの定義に決してとらわれないユニークな作品だ。スリラーからメロドラマへと揺さぶられ、不道徳な行いと渦巻く感情の乱れの描写を得意とするブライアン・デ・パルマやパク・チャヌクを彷彿させる。沼田まほかるの原作小説を魅力的に映画化し、とりわけ蒼井優のパワフルなパフォーマンスが際立っている。心を掴まれるストーリーテリングは、美しくも冷酷な演出に絶妙にマッチしている。エロスと喪失、そして欲望について、強烈な絶望感をもって語りつくした白石和彌の最新作は、罪深い情熱の暗い迷路の中へと観客を連れて行ってくれるだろう。