野村萬斎、市川猿之助、中井貴一、佐々木蔵之介、佐藤浩市ほか豪華キャスト登壇!『花戦さ』完成披露会見

野村萬斎、市川猿之助、中井貴一、佐々木蔵之介、佐藤浩市ほか豪華キャスト登壇!『花戦さ』完成披露会見
提供:シネマクエスト

野村萬斎、市川猿之助、中井貴一、佐々木蔵之介、佐藤浩市という、狂言×歌舞伎×日本映画界のトップが競演する痛快エンタテインメント映画『花戦さ』(6月3日(土)全国公開)。暴君と化した豊臣秀吉の圧政から町衆を守るため、友・利休の真っ向から秀吉に戦いを挑んだ花僧、初代・池坊専好。一世一代の大勝負に彼が手にしたのは刃(やいば)ではなく花だった。その驚くべき秘策とは―?公開を目前に主演・野村萬斎をはじめ市川猿之助など主要キャストが勢ぞろいで登壇する完成披露会見と完成披露上映会舞台挨拶が実施された。

≪完成披露会見≫
各キャストが扮する劇中キャラクターを配したバナーが上り、キャスト&監督が大歓声の中、姿を現した。主人公・池坊専好を演じた野村萬斎は「渾身込めて演じさせていただきました。非常に濃い時間を体現し、人生の半分を生きたような濃密な映画になっております。ずいぶん面白おかしく演じさせてもらい、演じることの楽しさを知ることができた楽しい現場でした。どこを切り取っても美しい画面、音楽、そして見終わった後にすがすがしい風が吹く映画です。」と挨拶。

猿之助は「素晴らしい大先輩たちとご一緒し、大変豊かな時間を過ごし、歌舞伎役者としての幅を広げていただいた」と感謝した。佐藤は「チャンバラがなくても、本当に時代劇を見たなという充足感たっぷりの映画になったと思います。」と自信をのぞかせた。続いていくつかの質疑応答を行った。

まず、主演の野村萬斎に市川猿之助との共演について質問すると、「共演が楽しみでした。(猿之助さん演じる)秀吉の憎々しさが素晴らしいです。こんなにイヤな奴なのに、チャーミングに見えるという。」と暴君ぶりに脱帽したようだ。そんな秀吉が怒りの表情で、千利休の頭を踏みつけているシーンでは、佐藤浩市が「形がある古典芸能の人とは違い、僕みたいな“路傍の石ころ”の役者は、圧(あつ)がかからないといけないので、猿之助くんに『もっと踏んで、踏んで』とお願いしました。違う意味に取られそうですが…」と笑わせ、すかさず中井貴一も「佐藤さんがMだというのは、長い付き合いの中でなんとなく…」と突っ込む。猿之助は、「本当にイヤだったんですけど、役だからしょうがないですよね。心のなかでは『ごめんなさい』と謝りながらやっていました。」と振り返った。

映画では『のぼうの城』に続き、本作で再び友人(千利休)役で共演した佐藤浩市について萬斎は、「“木偶(でく)の坊”から“池坊”になったんですが。友人として2畳ぐらいのところで膝と膝をつき合わせて芝居をさせてもらって感慨深かったです。お茶のお点前もどこかで間違えるんじゃないかと見ていましたが素晴らしくて。浩市さんのお茶のシーンには私も癒されましたが、みなさんも癒やされると思います。」とじみじみと語った。

先輩俳優に囲まれた紅一点の森川葵は「皆さんそれぞれの個性を持たれたすてきな俳優さんたちで、その中に自分が紛れていのが不思議です。同じ作品に出させていただくことはなかなかないことですし、幸せです。この中から誰かを選べと言われても選べません。」と心境を述べた。

≪完成披露上映会舞台挨拶≫
萬斎が本作について「日本の文化がたくさん詰まっています。これからの日本の教科書、スタンダードになるんじゃないかというぐらい文化の薫りに満ちている」と力強く挨拶。

京都オールロケの本作だが、 「撮影所ではみんな京都弁でしゃべりはじめる。現場ではネイティブな方もエセっぽい方も。京都弁は初めてでしたが、みなさん慣れようとしていました。」と振り返り、佐藤は、「みんなすぐ仲良くなる。映画の現場らしい雰囲気でした。」、佐々木は「京都出身なのに(前田利家役なので)京都弁は封印させられました。他の方は京都弁に苦労されていました。」と京都ならではの撮影の雰囲気を楽しんだようだ。

千利休を演じた佐藤はさらに「ギラギラじゃない佐藤浩市が見られます。」とアピール、茶道の所作については「見ている方が違和感を感じないようにできるだけ滑らかにと意識してやっていました。でも監督は手しか撮ってくれないので、吹き替えでもよかったんじゃないかと。でも自分でやっているので。」と語った。

池坊専好の弟弟子・池坊専武を演じてた和田正人が「この役は、専好さんに翻ろうされながらも、専好さんのことが大好きで尊敬している役です。なので萬斎さんのことを大好きになろうと妄想しながらやってまいりました。そんな僕のボーイズラブといっても過言ではない熱い萬斎さん愛をこの作品で少しだけ味わっていただければと思います」と告白、会場は笑いに包まれた。

最後に萬斎が、池坊専好が花の力で豊臣秀吉に戦いを挑んだ物語にちなみ「武力に対して文化の力、芸術の力が、どれだけあるのか。武力ではなく、対話をする。そのきっかけにお花、お茶、絵などの文化芸術があるということを、まさしく確信するものです。」と締めた。

最終更新日
2017-05-30 12:00:56
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シネマクエスト(引用元

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