日時:5月6日(土)12:25~12:55
場所:有楽町スバル座
登壇者:佐々部清監督、升毅、高橋洋子、文音、中村優一、安倍萌生、梅沢富美男
昨年山口県にて先行公開し、2 万 5000 人以上の動員を記録した話題作『八重子のハミング』が 5 月 6 日(土)から有楽スバル座ほか全国順次ロードショーとなる。四度のガンの手術から生還した夫が、アルツハイマー病を発症した妻に寄り添って介護を続ける 12 年間を描いた、夫婦の純愛と家族の愛情にあふれた映画『八重子のハミング』が公開初日を迎え、芸能生活 42 年にして初主演の升毅、共演の高橋洋子、文音、中村優一、安倍萌生、梅沢富美男、佐々部清監督が舞台挨拶を行った。
映画『八重子のハミング』の芸能生活 42 年にしての初主演となる升は「二つ返事でやらせてください。」と佐々部監督に伝え、「実在のモデルがいる中で、実際に演じられるだろうかと不安で不安で仕方なかった。」と語り、超満員の客席に「こんな最高なご褒美はないと思います。」と語る目元には涙が。28 年ぶりの銀幕復帰を飾った洋子が「セリフを言うのは 22 年ぶり」と語るも、MC からは「セリフ、そんなになかった気がしますけどね。」と会場の笑いを誘った。中村は「ベテランの皆さんとご一緒できたことが嬉しかった。」撮影は一日のみの参加で「もうちょっと楽しみたかった…」と本音を明かし、佐々部監督からは「あなたが一日しかくれなかったんでしょ。」とのツッコミが。梅沢は「映画は新人みたいなもので、映画出演は 3 本だけ」と切り出し、「18歳で受けたオーディションにて、願書を持って立っているだけでいらない。」と言われたことを明かし、落とされたエピソードを明かし、本当は映画俳優になりたかったことを吐露した。さらに、初めて佐々部監督の『ツレがうつになりまして。』にワンシーンだけ出演した後、奥様から「今度、佐々部監督が映画撮るのよ。『八重子のメロディー』を撮るのよ。」と話すと、共演者からは「『八重子のハミング』ですよね。」と総ツッコミされ、直ちに言い直すも…会場からは笑いが。さらに「一度も自ら出演させてください。」と直訴したことはないが、初めて「監督の『八重子のハミング』は、ギャラも決めずに出演させてください。」と言い、「ヤッタ!と喜んだのですが、ギャラは、山口駅から撮影場所までのレンタカー代でなくなりました…」と自虐ぶりで盛り上げた。「『八重子のハミング』は素晴らしい作品ですので。」とフォローを入れる場面も。
洋子の誕生日が 5 月 11 日ということで、出演者陣、客席から「ハッピーバースデートゥ ユー、ハッピーバースデートゥ ユー、ハッピーバースデーディア 洋子さん、ハッピーバースデートゥ ユー おめでとうございます!!」の大合唱。佐々部監督から 28 年ぶりの銀幕復帰を祝い 28 本のカーネーションが贈呈された。そして、劇中では夫婦役を務める、旦那様の升が妻の洋子に向けて「手を添えて 歩く藍場の懐かしさ 八重子の思えど 洋子のぬくもり」と短歌を読み上げると、洋子は升の手を握り「いいシーンが撮れました。」と回想。俳句をテレビ番組で披露している梅沢は「俳句専門で短歌のことは良く分からないが、好きなフレーズは『八重子思えど 洋子のぬくもり』これは当事者でないと分からないな~二人きりの世界ですから。」と絶賛。最後に、佐々部監督は「皆さんが応援団になってください。」と一言。升は「監督が大切に育てた桜が、お水をやって、昨年の山口先行公開で五分咲き、東京公開を迎えて七分咲き、皆さん力で一緒に満開にしてください。」と言い、「命を懸けた映画です。」と作品の盛り上がりを桜に例えた。拍手が鳴りやまない中、イベントは幕を閉じた。