映画が伝える、時を越えた“人生へのエール”『素晴らしきかな、人生』というタイトルに込められた想い

映画が伝える、時を越えた“人生へのエール”『素晴らしきかな、人生』というタイトルに込められた想い
提供:シネマクエスト

『プラダを着た悪魔』(2006)で恋に仕事に奮闘しながら、人生で一番大切なことの見つけ方を描き、世界中の女性を夢中にさせたデヴィッド・フランケル監督の最新作『素晴らしきかな、人生』が、大ヒット上映中。今回『素晴らしきかな、人生』という、原題『Collateral Beauty』とはまた違ったタイトルに込められた想いについて解説しよう。

『きっと、うまくいく』『アナと雪の女王』『あの頃ペニーレインと』…映画の邦題には、原題とは全く異なる独自の言葉を使ったタイトルが多々みられる。日本独自のタイトルには、実は多くの想いが込められている。

現在公開中の映画『素晴らしきかな、人生』の原題は『Collateral Beauty』。これは劇中で何度も問いかけられる言葉で「幸せのオマケ」と訳される。

不幸な出来事に付随して思いがけず生まれる幸せ。しかし邦題は、フランク・キャプラ監督による名作を彷彿とさせるものとなった。

1946年に作られた『素晴らしき哉、人生!』は、製作から70年近く経ってはいるが、2014年にアメリカの大手映画批評サイトRotten Tomatoesで、クリスマス映画ベスト25の1位に輝いた名作中の名作。人生に絶望したドン底の主人公が見習い天使との出会いを経て、生きる意義とその素晴らしさに気付く、クリスマス映画の定番だ。

本作『素晴らしきかな、人生』は同名作のリメイクではないが、監督や脚本家はじめキャストたちも、舞台・設定・メッセージにおいてこの作品を意識していたという。

舞台はクリスマスのニューヨーク。人生のドン底をさまよう主人公ハワードが、奇妙な3人の男女と出会う。
彼は3人との対話を通して、自分を支えていた愛の存在に気付き、新たな一歩を踏み出して行く。
デヴィッド・フランケル監督は、「我々が日々当然のことのように思っていて気付かないような幸せこそが、前に進む理由になる」と語る。

「例えば、美しい夕日や子供の微笑み、つかの間の宝物のようなもの。” Collateral Beauty(幸せのオマケ)”には、無数の例がありますが、そういった人生の小さくも素晴らしい断片が、生きる価値があると思わせてくれるのです。」

最終更新日
2017-03-03 12:00:21
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シネマクエスト(引用元

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