2012年、大藪春彦賞受賞、本屋大賞ノミネートをはたした沼田まほかる原作『ユリゴコロ』の映画化が決定。『君に届け』(10)、『近キョリ恋愛』(14)などを手がけた熊澤尚人が、近年の作品とは一線を画した新境地となる衝撃作で脚本・監督を務め、吉高由里子待望の主演作品として全国公開されることが決定した。
女優・吉高由里子が、2012年公開『僕等がいた 前篇・後篇』でダブル主演を務めて以来、5年ぶりの映画主演が決定。過日、連続テレビ小説『花子とアン』(NHK)以来、3年ぶりのテレビドラマ主演作『東京タラレバ娘』(NTV)が発表となったが、本作ではまったく異なる役どころに挑む。
今年9月初旬から10月中旬まで、約1ヶ月間にわたる撮影を終えた吉高由里子。本作で演じるのは、人間誰もが持っている“心の拠り所”、それが生まれながらに“人間の死”であった女、美紗子。殺人という行為から逃れる術を持たずにこの世に生まれ、それゆえ強いられる悲しみの連鎖の中で、愛という感情を知り、自らに抗い、苦悩するという難役。宿命に翻弄されるかのような女性の人生を、圧倒的な芝居で演じきり、いまだかつてない一面を見せている。
脚本・監督を務めるのは、『君に届け』(10)、『近キョリ恋愛』(14)の大ヒットが記憶に新しい熊澤尚人。青春時代の機微を丁寧に、且つエンターテイメントに描き、数々のヒット作を世に生み出してきた名手が、センセーショナルなミステリーを舞台に、これまでの作品とは異なる衝撃作で新境地を切り開き、新たな愛の表現に挑む意欲作となる。
ある家族、余命わずかな父の書斎で見つかった一冊の日記。そこに綴られていたのは、ある殺人者の手記。これは事実か、創作か。いったい誰が、何の為に書いたのか。ショッキングなミステリーを入り口に置きながら、物語は一転、壮絶な愛の物語へ辿り着く。美紗子は悲しみの連鎖の果てに何を願うのか。映画『ユリゴコロ』は、2017年夏頃完成。9月より全国公開。
【主演:吉高由里子(28)コメント】
初めて殺人者を演じます。
私が演じた美紗子は、なかなか共感しづらい部分もある難しい役でしたが、
久しぶりの映像作品で貴重な経験をさせて頂きました。
まだ完成した映画を見ていないので、どんな作品になっているか楽しみです。
【脚本・監督:熊澤尚人(49)コメント】
「今回の主人公は、本当に大変難しい役どころではありますが、
吉高さんの繊細かつ大胆な演技力のおかげで、
今までにない、美しくも悲しい殺人者を表現できたと確信しております。是非ご期待下さい!」