ザ・ビートルズ唯一の公式ライヴ・アルバム『ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル』の発売と、映画『ザ・ビートルズ~EIGHTDAYS A WEEK -The Touring Years』の日本公開を記念したスペシャルイベントが、8日に東京・有楽町ニッポン放送のイマジン・スタジオで開催された。
1966年の日本武道館公演を実際に体験した宇崎竜童と音楽評論家の萩原健太氏をゲストに迎え、抽選で選ばれた100人のビートルズ・ファンと共に『ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル』の先行試聴、映画『ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK -The Touring Years』の初出し映像の上映と共に熱いトークが繰り広げられた。
宇崎は「ビートルズの貴重な音源と映像を観るということでスーツで来ました」と70歳とは思えない若々しいダンディな出で立ちで登場。「ビートルズは神様。真似できないと思い、自分ではコピーしなかったんです」と高校生の頃を振り返り、武道館公演は「周りは全部女の子。歓声が大きくて演奏は聴き取りにくかった」と当時の思い出を語った。会場には武道館公演5回を全部見たというファンもいて、「どんなコネが……」「会場の様子はどうだったの?」と司会のニッポン放送・上柳昌彦アナウンサーの絶妙な進行で観客からも貴重な証言が語られた。
約1分間の映画の初出し映像はポール・マッカートニーの語りから「シー・ラブズ・ユー」の演奏に繋がるシーン。映画本編をひと足早く鑑賞した萩原氏は「本当に映像も音もきれいにリマスターされていて何度か観たほうがいいです。そしてビートルズが可愛いですよね。アイドルですよ。映画で描かれているライヴをやっていた時が一番ビートルズの一体感が感じられるのかも」と絶賛。
アルバム『ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル』から宇崎は「キャント・バイ・ミー・ラヴ」を、萩原氏は「ヘルプ!」をリクエストし、凄まじい大歓声と共に流れる名演奏に耳を傾けた。さらにアルバムから貴重な映像が盛り込まれた『ボーイズ』のMVが上映された。
萩原氏は「最近ビートルズは偉いものとして置かれているけどもそうじゃなくて、もっと生き生きとしたティーンエイジャーのためのバンドだったんですよね。アルバムを聴いて、映画を観て、ビートルズのイメージを再認識してほしいです」とアドバイス。
宇崎は「この年になると他人の音楽にも自分の音楽にもときめきが感じられなくなったのだけど、今日女の子たちがビートルズに熱狂している映像を観て、何かが沸き起こってきました。ビートルズの中にときめきを生む何かがあるんだと思います」と今でも色褪せず輝き続けるビートルズを「もう一度聴きなおしてほしい」と締めくくった。