4人の若手監督が個性を放つ!『4/猫 -ねこぶんのよん-』初日舞台挨拶リポート

  • 登壇日:2015年12月12日(土)
  • 登壇者:三浦誠己、木南晴夏、上田慎一郎監督/柴田杏花・早坂亮輔監督、山田キヌヲ、浅沼直也監督、山中崇、熊澤枝里子、中泉裕矢監督
  • 場所:テアトル新宿
4人の若手監督が個性を放つ!『4/猫 -ねこぶんのよん-』初日舞台挨拶リポート
提供:シネマクエスト

「猫」をテーマに、4人の若手クリエイターが短編作品で真剣勝負した『4/猫 -ねこぶんのよん-』が12月12日(土)に初日を迎え舞台挨拶を行った。
SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザの若手映像クリエイター支援プログラム「Go-all」から生み出された、「一匹の猫が住みつく、とある駅を利用する人々を描く」というたった1つのルールを守り、今後が期待される若手映画監督4人の個性溢れる短編オムニバス映画『4/猫 -ねこぶんのよん-』。各作品の監督と出演者たちが一同に会し、和やかな舞台挨拶となった。

解散の危機を迎えた漫才コンビの顛末を描く『猫まんま』の上田監督は、「家が劇場から近いので、今まで客席から観てる側だったのが、今日、壇上で話をするという夢が一つ叶って嬉しいです!」と喜びをかみしめた。過去に芸人の経歴をもつ三浦は、「監督の家で撮影したので本棚とか映画とかのぞかせてもらったが、甘酸っぱい青春が詰まってました。玄関が狭いんですよー。」と撮影現場を語り笑いを誘うも、すかさず「俺の家かと思うとノイズが入るんで、忘れておいてください!」と上田のツッコミで映画さながらの漫才の空気感に。「お笑い芸人になろうか、映画を撮ろうか本気で悩んでいたので、今回お笑いで映画撮れたのは、挑戦したいところでもあったので本当によかった。稽古する時間もなかったので、三浦さんにダメ出しされながらでしたが、二人が完全な漫才師になってくれたなと思います。」と上田。木南は「何が正解か何にもわからなくて、正解を出してくださる監督もねぇ…迷ってた感じで。難しさが分かって、芸人さんへのリスペクトが高まりました。そして本当に公開するのか不安でしたが公開できてホッとしてます。」と安堵をにじませた。

女子中学生の嘘のメールが招いた思いがけない事態を描く『ひかりと嘘のはなし』の早坂監督は、まず「こんなにたくさんのお客さん!うれしいです。」と喜びを語り、「猫はおびえていたけど、平和な現場でした。」と振り返った。よく笑っていたという監督に対して柴田は、「常に笑っていて、現場の空気感が優しかった。それが映画の仕上がりにも反映されたと思います。大変だったことは全くないです。」と監督に絶大な信頼を置いていた。

スリを働く母娘の絆を描く『一円の神様』からは、浅沼監督が「ずるくて弱くてもろい母娘。子供を必死に育てたいという気持ちが心に何か残れば!」と作品の想いをぶつけた。山田は「撮影初日、10時に入って16時から撮影開始。その6時間何してるのかなーって思いながら声がかけられないくらい状況で。周りのスタッフが監督の中の何かを待って気にかけて見守っている、穏やかな時間だった。いい思い出。」と振り返った。その賛辞を受けた浅沼は「ワンシーンワンカットで撮っていてラストシーンをどうすれば正解か分からない中、日が暮れたことでいいワンカットとれた。すごく山田さんには助けていただいた。」と感謝の意を述べた。

休業中のホテルの支配人と事情を抱える宿泊客の交流を描く『ホテル菜の花』は猫が一番登場する作品。のり子という女優猫は機嫌もよく神がかった演技もあったようで、「演出以上のことをやっていただいた。まっすぐ走るだけのシーンで振り返ってくれたり。」と猫演出にご満悦。また主演の山中に対しては、「元々役者をやっていた時分から同じ年頃で比較されたりもしたけど、とにかく尊敬していたので、一緒に仕事がしたかった。理想の芝居をしてくれて、熊澤さんもついてきてくれた。」と語り、本作が映画初出演となる熊澤も「山中さんが笑わせてくれて、常に笑いが絶えない楽しいチーム。映画初出演で緊張していたが大船に乗った気でいた。」と自信をのぞかせた。山中はというと、「キャストのみんなと監督とカードゲームをやって輪が縮まったが、最後に自分はぼろ負けして、本番入ってしまって、そのままできてないからね。ねぇ監督。」と悔しさをにじませ、会場を和ませた。

最終更新日
2015-12-17 15:12:11
提供
シネマクエスト

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