死の直前までやり取りを続けた二人。なぜ一線を越えたのか?「京都ALS患者嘱託殺人事件」

死の直前までやり取りを続けた二人。なぜ一線を越えたのか?「京都ALS患者嘱託殺人事件」1
死の直前までやり取りを続けた二人。なぜ一線を越えたのか?「京都ALS患者嘱託殺人事件」2

提供:キネマ旬報

和歌山毒物カレー事件の深層に迫った「マミー」で知られる二村真弘監督が、2020年にALS(筋萎縮性側索硬化症)患者より自身を殺すよう依頼された医師が薬物投与により実行に及んだとして逮捕された事件に切り込んだドキュメンタリー「京都ALS患者嘱託殺人事件」が、10月31日(土)よりユーロスペース、京都シネマ、第七藝術劇場ほか全国で順次公開される。ポスタービジュアルと特報予告編が到着した。

同事件で医師はメディアおよび世間に非難され、2025年に余罪も含めて懲役18年の刑が確定した。裁判を傍聴した二村監督は、「何かが抜け落ちている」として取材を開始。被害者と医師の人生を追う中で、見えてきたものとは?

被害者がインターネット上に綴り続けた切実な言葉を俳優の田畑智子が代読し、プロデューサーを「マミー」の石川朋子が務める。

〈制作者メッセージ〉

監督:二村真弘
亡くなった林優里さんと逮捕された医師の大久保愉一、二人が事件直前まで交わしたダイレクトメッセージを初めて目にしたとき、私は大きな衝撃を受けた。死へ向かうメッセージの交換には、二人がまるで旅行の計画でも立てているかのような、不思議な軽やかさが漂っていた。この最期の対話は、それまでの「悲惨な被害者」と「冷酷な加害者」という単純な事件像を覆す力を持っていた。二人はなぜこの結末に辿り着いたのか。真相を解き明かしたい一心で、私は取材を重ねてきた。「死にたい」という声を覆い隠す社会は、同時に「生きたい」という訴えも無いものにする可能性を孕んでいるのではないだろうか。

プロデューサー:石川朋子
私たちは日々、テレビや新聞、雑誌などを通して数多くの事件を知るが、時間の経過とともにそれらを他人事として忘れていってしまう。今回の映画では、事件そのものだけでなく、事件の当事者となってしまった二人が、それまでにたどった時間も丁寧に見つめた。すると事件は普遍性を帯び、自分とつながる要素がいくつもあることに気づいた。自分が林優里さんだったらどうしたか。自分が大切な人から「死にたい」と言われたらどうするか。多くの人にとってそれが自分事になったとき、議論が深まっていくのだろうと思う。

「京都ALS患者嘱託殺人事件」声:田畑智子 撮影:松村敏行、佐藤洋祐 照明:尾山隆之 カラーグレーディング・オンライン編集:織山臨太郎 音響効果:増子彰 整音:富永憲一 配給:東風 プロデューサー:⽯川朋⼦ 制作:digTV
製作:『京都 ALS 患者嘱託殺人事件』製作委員会 監督:⼆村真弘
2026年/日本/98 分/DCP
©『京都 ALS 患者嘱託殺人事件』製作委員会
公式サイト:https://digtvmovie.jp/

最終更新日
2026-08-24 13:58:42
提供
キネマ旬報(引用元

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