ユーラシア民族誌映画を見る会開催「神授の花:フェルガナの女性とイスラーム」を聴松閣で上映

ユーラシア民族誌映画を見る会開催「神授の花:フェルガナの女性とイスラーム」を聴松閣で上映1
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アルタイ交流舎の基本理念は「ユーラシアをもっと身近に感じよう」。昨年 7 月の創業以来これまで、4 回の「アルタイ交流舎サロン」、およびトゥバ音楽演奏家の寺田亮平さんのコンサート「ユーラシア、風の響く大地」を開催してきました。そしてこの度、新しい試みとして、7 月 13 日(土曜)、「ユーラシア民族誌映画を見る会 in 名古屋」を開催。
「中央アジアの女性と宗教――映像人類学者・和崎聖日さんをお迎えして――」と題して、和崎聖日さんが共同制作された、ウズベキスタンが対象の映像人類学作品「神授の花:フェルガナの女性とイスラーム」を上映します。
映画を見た後には、和崎さんからの解説、和崎さんとのトークで、映画についてより深く理解していきます。

2019 年に撮影されたこの作品は、ウズベキスタン共和国東部にあるフェルガナ盆地が舞台。イスラームの聖者、ドースティ・フダーを祀る墓廟の庭には、ここでしか咲かないという「神授の花」が植わっており、毎春その花が咲くときに、女性たちがここに集まり、花見と廟参詣、食事と儀礼をともにします。その様子を記録した民族誌映画。
この「神授の花」儀礼には、ゾロアスター教とイスラームの融合を見てとることができます。また儀礼で詠唱される詩は、口頭で伝承されてきた、中央アジア出身のスーフィーたちによると推測される詩です。言語的には、ウズベク語(テュルク語)とタジク語(ペルシア語)が用いられています。映像を通して、多様な要素から成る現代ウズベキスタン民衆の信仰実践のあり様を知ることができます。
「東京ドキュメンタリー映画祭」「東京外国語大学 TUFS Cinema」等ですでに上映され、好評を博した「神授の花:フェルガナの女性とイスラーム」。名古屋での初上映です。

ユーラシア民族誌映画を見る会 in 名古屋
「中央アジアの女性と宗教――映像人類学者・和崎聖日さんをお迎えして――」

日時:2024年7月13日(土) 17:30~19:00
場所:揚輝荘南館 聴松閣 多目的室
https://yokiso.com
参加費:1500 円 学割 1200 円(当日会場にて)

今回の会場の揚輝荘(ようきそう)は、大正から昭和初期にかけて建築された、伊藤次
郎左衛門祐民(松坂屋初代社長)の別荘です。山荘風の外観をした聴松閣は、昭和 12
(1937)年、迎賓館として建築されました。祐民は仏教に信仰が篤く、仏跡巡拝旅行で
受けた感銘をこの聴松閣の建物で表現したそうです。
今回の会場の聴松閣多目的室は、旧舞踏室で、入口ホールの壁画はインド・タゴール
大学からの留学生が昭和 13(1938)年に描いた、インドのアジャンタ石窟の写しだと
言われています。

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「神授の花:フェルガナの女性とイスラーム」
監督 イクバール・メリコズィエフ
制作 和崎聖⽇、アドハム・アシーロフ
脚本 ⽊村暁、和崎聖⽇、アドハム・アシーロフ
撮影 シャフルフ=ミルザー・イナムジャノフ
編集 和崎聖⽇、ムハンマド=バーブル・マウラーノフ
翻訳 ⽊村暁、和崎聖⽇
2021年/⽇本・ウズベキスタン/23分/ウズベク語、タジク語、アラビア語/⽇本語字幕

最終更新日
2024-07-01 13:00:00
提供
映画の時間編集部

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