斬新な映像とアイディアで人種差別を鋭く描き、鮮烈な監督デビューを飾った『ゲット・アウト』前作同様に深いテーマを提唱し大ヒットを記録した『アス』。自ら製作、脚本、監督をこなし、『ゲット・アウト』では第90回アカデミー賞で脚本賞も受賞したジョーダン・ピールの最新作『NOPE/ノープ』が8月26日(金)から全国公開されます。
田舎の広大な敷地の牧場経営で生計を立てる一家。長男オーティス・ジュニア(ダニエル・カルーヤ)は、家業をサボり市街に繰り出す妹エメラルド(キキ・パーマー)にウンザリしているところ、突然、空から異物が降り注ぐ。止んだかと思うも束の間、直前まで会話していた父親が息絶える。オーティス・ジュニアは父親の不可解な死の直前に、雲に覆われた巨大な飛行物体のようなものを目撃したことを妹に明かし、やがて兄妹はその飛行物体の物的証拠を収める“バズり動画”を撮影することを思いつく。「絶対に見つめてはいけない」“ヤツら”の存在・・・、彼らには想像を絶する事態が待ち受けていた―。
この度、OJがエメラルドに謎の飛行物体を見てしまったことを告白する緊迫の本編映像解禁!
到着したのは、OJ が、父親が謎の死を遂げたその直後に上空で“あるもの”を見たと妹のエメラルドへ明かすワンシーン。神妙な面持ちの OJ を心配しながら、「何を見たの?」と静かに質問を投げかけていくエメラルド。OJ は、何かに怯えるかのように静かに、そして急ぎ早にその特徴を語っていく。その答えから何かを察したエメラルドは「本気で言ってるの?」と絶句の表情をみせ、OJ は表情を変えることなく静かに頷く。突如、空に現れた“巨大”で、“速すぎる”、何か...。想像を絶する脅威の襲来に静かに怯え、絶望する主人公たちの姿に見ているこちらも生唾を飲み込まずにはいられない緊迫の映像となっている。
本作のタイトルである『NOPE/ノープ』は、直訳では否定の意味を持つ言葉。ピールが本作を書き上げ始めたのが、世界的パンデミックの脅威にさらされた 2020 年。ピールは「とんでもない時期だった。あの年に起きて今も続くあらゆる恐ろしい出来事を『NOPE/ノープ』はいろんな意味で反映している。僕にとってこの作品は、日常からの逃避みたいなものだし、観客も、皆さんの現実を忘れるきっかけになれば嬉しい。」と当時を振り返りながらコメントしている。
タイトルのほかにも、OJ が空の脅威に絶望してか、劇中で「NOPE」とつぶやくシーンも予告映像から確認できるが、たった一言であり、なんといっても一筋縄ではいかないジョーダン・ピール監督作ということもあって、映画好きの界隈では様々な意味合いの憶測がなされた。ピールはこのタイトルの意味について「“ノープ(Nope)”という言葉にはいろんな意味合いがあるけれど、例えば僕はいつも、作品を観てくれる人たちの頭の中を覗いてみたくなるんだ。で、思うにきっと、ホラー映画は観たくないとか、あんなに暗くて異常な世界なんて“ムリ(Nope)”と言う人が結構いるのではないかなと思った。タイトルはそういう皆さんへの誘い(いざない)でもある。“気持ちはわかるよ。確かに怖い映画だ。でもね、そんなあなたを知ったうえで、このジャンルに招待している。席を用意しましたのでどうぞ”という僕の気持ちを表しているんだよ。特に僕ら黒人はシンプルに反応するしね。どうしても“ムリ!やめて!抜ける!俺、消えるから!”と言っちゃうから」と説明。もはや宣戦布告にさえ思えるピールらしい遊び心溢れる理由がタイトルにも込められている。ジョーダン・ピール史上最高にダイナミックなスケールで描かれる本作はピール監督好きも、映画初心者も必見!!すでに鑑賞を心に決めている映画ファンはもちろんのこと、空から襲来する脅威に恐れる主人公たちの姿が映し出された本映像で、少しでも心臓が波打ってしまった怖がりのあなたも、ピールの誘いのままに是非とも劇場の大きなスクリーンで本作をお楽しみください!
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『NOPE/ノープ』8月26日(金)より全国ロードショー!
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