『寛解の連続』劇場公開版本予告編解禁 ミュージシャン曽我辺恵一よりコメントも到着

『寛解の連続』劇場公開版本予告編解禁 ミュージシャン曽我辺恵一よりコメントも到着

兵庫県神戸市出身のラッパー、小林勝行。2011 年に発表した 1st アルバム『神戸薔薇尻』で日本の地方都市に生きるアウトローの半生を生々しく描き、一部批評家やリスナーから熱狂的な支持を集めた彼は、その後の活躍を期待されていた矢先、活動を休止する。それは自身の抱えていた躁うつ病の症状が悪化した為だった。医者から「一生完治することがない病い」と診断された彼は、隔離病棟での生活を経て、ようやく日常に復帰する。

この度、解禁された予告編には、まず映画のタイトルにもある「寛解」について、「病気の症状や徴候が一時的に軽快した状態、あるいは見かけ上、消滅して正常な機能に戻った状態を指す。」という説明が入る。これは、躁うつ病に苦しみ隔離病棟での生活から復帰した小林勝行が劇中でも同様の説明している言葉だ。続けて、病に襲われた当時やそれ以前の記憶を回想しながら次回作のアルバムの制作にむけ歌詞(リリック)を書く小林の姿が映し出される。そして、介護の職に就いた小林が「ダイレクトに人に必要とされる仕事をしてるから、いいことやんか」と、その仕事の感想を語っていると共に、実際に働いている姿も確認できる。また、自身の信仰する宗教を楽曲に取り入れることについて、「俺は言うからな。これ(信仰する宗教)のお陰で救われたって。それこそがラッパーだ」と自身の決意を力強くカメラに語り、数珠を手にかける姿も捉えられている。加えて、予告編の後半では、ミュージシャンの曽我部恵一さんの「生きることと書くことと歌うことをまっすぐな軌跡で結ぶ。そのとんでもなく難儀な仕事を独りで成し遂げようともがくラッパー。その姿は眩暈がするほど魅力的だ。」と小林勝行というラッパーへ魅せられた様子のコメントが挿入されている。そして、小林の楽曲と共に、日常の断片が映し出され、「自由になったら、すぐに遊ぼ」というキャッチコピーで予告編は締められている。躁うつ病、介護職、信仰する宗教、すべての喜怒哀楽を赤裸々にラップする小林勝行は、果たして映画ではどんな表情をみせ、何を語るのか。そして予告編でも少し確認できる完成した楽曲を披露するライブの興奮を是非、映画館で味わって欲しい。

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映画を通して印象に残ったのは神戸の人懐っこい言葉だった。生きることと書くことと歌うことをまっすぐな軌跡で結ぶ。そのとんでもなく難儀な仕事を独りで成し遂げようともがくラッパー。その姿は眩暈がするほど魅力的だ。それを神戸言葉がそっと助けてくれている気がした。
曽我部恵一(ミュージシャン)
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(C)2019sardineheadpictures

最終更新日
2021-03-19 15:00:00
提供
映画の時間編集部

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