『天空の城ラピュタ』のモデルともなったイタリア屈指の絶景を誇る観光地で、ゲイカップルの結婚式をめぐる大騒動を描きイタリアで大ヒットを記録した映画『天空の結婚式』が、2021年1月22日よりYEBISU GARDEN CINEMA、新宿シネマカリテほか全国ロードショー。
「同性婚」をテーマに、イタリアに里帰りしたゲイカップルとそれを容易に受け入れられない親世代との世代間ギャップが巻き起こす大騒動を通して描く、自分の中の偏見や差別に上手く向き合えない全ての人たちに贈る、21世紀の今を生きる家族の物語。
今回、待望の日本公開を記念して、本作のアレッサンドロ・ジェノヴェージ監督の特別インタビューが到着した。ジェノヴェージ監督は、アカデミー外国語映画賞受賞監督ガブリエレ・サルバトレスに見出され、演劇界から進出したイタリア・コメディ映画界の旗手だ。ニューヨークのオフ・ブロードウェイでロングラン上演された大ヒット舞台「My Big Gay Italian Wedding」を映画化した本作では、監督と共同脚本を手掛けている。
映画化の過程で主に苦労したのは「脚本」だったと語るジェノヴェージ監督。「最初の時点では、結婚を望む2人の若いゲイのカップルの物語を盛大なミュージカルを盛り込んだコメディに仕上げたら面白いだろうと思いつきました。私たちが脚本を書き始めた時、イタリアにはまだ同性婚を認める一切の法律がなかったので、脚本の初稿はその状況を反映したものでした。なんとかして、私たちの国の不条理な状況を明らかにしたいという声明だったのです。」そんな中、なんとイタリアでは2016年に下院議会で同性カップルの結婚に準ずる権利を認める「シビル・ユニオン」法が可決、そうした状況を踏まえて脚本を大きく修正する必要があったと苦労を語った。
“ラピュタ”モデルの絶景の地で繰り広げられる前代未聞の結婚式
そして、本作の大きな魅力の1つとも言えるのが、物語の舞台となる村チヴィタ・ディ・バニョレージョだ。『天空の城ラピュタ』(86)のモデルの地ともいわれる絶景を誇るイタリア有数の観光地だが、この場所を舞台に選んだ理由について、「世界でも他に類を見ない場所だからです。そして、「死にゆく村」とも呼ばれているように、同時に、映画のメインテーマに対する偏見への静かなアプローチを上手く表現できると信じていました。」と語る。「長い歴史を持ちながらも、ゆっくりと崩壊していく丘の上に位置している場所が、この物語の舞台にぴったりだと思いました。」と、作品のテーマとの深い関わりを語った。
最後に、本作が日本で公開を迎えるにあたって「日本の観客の皆さんがこの映画を熱く歓迎してくれることを願っています。イタリアらしさを大いに味わうことのできる映画だとしても、この物語とその映像スタイルが国境を越えることができると信じています。ご覧くださる皆さんに心から感謝の気持ちを伝えたいです!」と喜びのメッセージを寄せている。
さらに、同時解禁となった本編映像では、主人公アントニオが恋人に語り掛けるナレーションから始まる貴重な映画冒頭のプロポーズシーンが公開された。2人の出会いから現在までの軌跡を振り返り、遂にアントニオは婚約指輪を取り出すと「君と一生を共にしたいんだ」とプロポーズ。そこで初めて恋人パオロの姿が明らかとなる最高にチャーミングでロマンティックなシーンとなっている。
誰もが人生を自分らしく生きられる素晴らしさ、多様性を互いに認め合うことがみんなを生き易くするというシンプルなことを、最高にハッピーな後味と共に実感させてくれる極上のロマンティック・コメディ『天空の結婚式』は、本日1/22(金)よりYEBISU GARDEN CINEMA、新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー!
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