いよいよ明日 11 月 20 日(金)よりシネ・リーブル池袋ほか全国順次公開となる、池内博之・宮川大輔・松尾諭・池田鉄洋・蓮佛美沙子ほか豪華キャストが贈る超ハイテンション恋活コメディ『ヤウンペを探せ!』。このたび、主演を努めた宮川大輔氏のインタビューを解禁。
20 年ぶりに集まった元映画研究会のおじさん4人が、かつてのヒロインの「今、一番必要なもの」=「ヤウンペ」を探し、奔走するスラップスティック・コメディ。宮川は、「ヤウンペ」探しに奮闘するおじさんの一人、さえない中華レストラン店長ジュンペイを演じている。本インタビューでは、撮影現場の雰囲気、個性豊かな共演者たちのエピソードを交えて、本作への熱い想いを語っている。
――『ヤウンペを探せ!』のあらすじを読んだ時の感想を教えてください。
なんじゃこりゃ!? というのが第一印象です。なかなか突拍子もない話だったので(笑)。でも脚本を読み込んでいくうちに、この作品は一人で深く考えるよりも、劇中で二十年ぶりに再会する仲間同士で作り上げるものだなと思ったんですよね。実際に撮影現場でやってみないと分からないことが大きいなと。だから最初に共演者の池内博之さん、松尾諭さん、池田鉄洋さんとお会いしたときに話をして、「とにかく楽しもう!」ということでまとまって、そこから作り上げていきました。
――撮影で印象的だったシーンはありますか?
監督が勢いやライブ感を大事にしていたので、本番前はカメラテストもせず、基本的にワンテイクで撮っていたんです。四人が久々に再会して乾杯するシーンから撮影が始まったんですけど、そこでのやり取りを通してそれぞれが自分の役割を確かめながらチームプレーを組み立てていくのは、緊張感を感じながらも面白かったですね。
――演じる上で心掛けたことはありますか?
演技について僕が何かを語るのもおこがましいですけど、出来るだけ要らないことしないでおこう、と思っているので、今回はセリフの言い方とか、間とかを、一番に考えていました。すべてにツッコミを入れていくのではなくて、友達同士だからこそスルーする部分とか、しょうもないこと言ってたらそのまま「しょうもなっ」と口にしたり、敢えて言葉にするのではなく黙る面白さもある。演技はバラエティとはまた違って、自分のセリフを言えたらOKというわけではなく、相手のセリフをキャッチしつつ返していく。その緊張感と一体感とが好きですね。
――池内さん、池田さん、松尾さんという個性派のみなさんと息ぴったりでしたね。
意外かもしれませんが、四人の中で一番天然なのは、池内さんなんです。ロケ地の牧場でお世話になったおじさんが胡散臭いパワースポットを教えてくれて、撮影の途中で池内さんがいなくなってスタッフさんが探していたら、そのパワースポットのところで目をつむって、両手を広げて、祈ってたんです……!しかもその一ヶ月後に再会したら「あのパワースポットのおかげですごい大きな仕事が入ったんです」と本気で信じていた。そのくらい、ピュアで面白い方です(笑)。
池田さんは、雨男です。池田さんと一緒のシーンの撮影時は本当にすべて雨が降りました。さらに衣装が薄着で、本人は寒がっているんですけど、その間ずーっと乳首立ってるんですよ!それがもう面白くて、笑ってしまうから止めてくださいと言っても、寒いんだから仕方ないじゃんって。そんな方です(笑)。
松尾さんは本番中も本気で食べるので、居酒屋で四人が集まるシーンでは僕たちもつられてめちゃくちゃ食べちゃって、途中で肉が足りなくなって、スタッフさんがジンギスカンを買いに走るという事件が起こりました(笑)。その一方で、お芝居で使うビールをグラスに注ぐときはみんなの分もちゃんと泡を丁寧に立てたり、そういう気遣いも面白かったですね。
皆さんそれぞれに個性があって、お互いに信頼して任せたり助け合ったりしながら息を合わせていけたので、勉強になりましたね。
――最後に、宮川さんにとって「ヤウンペ(今、いちばん必要なもの)」とはなんですか?
令和の時代になって、今年はコロナ禍を誰もが生きてますけど、今になって自分が懐かしいな、好きだな、と強く思うのは、自分がこの世界に入った昭和の時代の空気なんです。時代の変化とともに、自分も変わっていかなくてはならない部分が沢山あるとは思うんですけど、僕の笑いの基本は自分たちが育った昭和の土壌にあるのではないかなと。それは抜け出そうとしても抜けきれない部分でもあって、コンプライアンス的なことを守りつつも新しい形で工夫しながら、大切にしていきたいなと思ってますね。
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(C)2019「ヤウンペを探せ!」製作委員会
2020年11月20日(金)よりシネ・リーブル池袋ほか全国順次公開