「動機はそちらで見つけてください」 アナウンサー志望の女子大生が父親を刺殺するという衝撃的な導入で始まる島本理生の小説『ファーストラヴ』。予測不能な結末と、タイトルの裏に隠された濃密なヒューマンドラマは2018年に発表されるや多くの話題を呼び、これまで恩田陸『蜜蜂と遠雷』や東野圭吾『容疑者Xの献身』など数々の映像化話題作が受賞してきた第159回直木賞を受賞。累計発行部数30万部を超えるベストセラーとなり、”稀代の問題作“とも称された傑作サスペンス・ミステリーが日本映画界を代表するキャスト・スタッフで完全映画化。2021年2月11日(木・祝)に全国公開。
この度、本作の主題歌・挿入歌がシンガーUruが書き下ろした「ファーストラヴ」と「無機質」に決定。さらに「ファーストラヴ」が彩る予告編とポスタービジュアルも併せて解禁。主演北川景子から主題歌と本作についてのコメントも到着!
主題歌・挿入歌を手掛けるのはドラマ「テセウスの船」の「あなたがいることで」や映画『罪の声』の「振り子」を手掛け、聞く人を包み込むような歌声と、神秘的な存在感で注目を集めるシンガー・Uru。1つの作品で主題歌と挿入歌の2曲を手掛けるのは初となり、実写映画主題歌としては4作目の提供となる。Uruは映画を見て、主題歌として、「これ以外のタイトルが見つからないほどに映画に心を重ねた楽曲」と語る「ファーストラヴ」を書き下ろし、楽曲について「悲しいとか苦しいとか、心の内を言葉に出せずに生きている人も少なくないと思いますが、この映画を観ながら、その中で人は何を求めるのか、「愛」とはなんなのか、この物語のタイトルが『ファーストラヴ』になった理由も考えながら少しずつ言葉を紡いで書いた曲です。」と語っている。
さらに劇中挿入歌でも新作「無機質」を提供したことも明らかになった。主題歌について、主演・北川景子は「Uruさんの歌声で心の澱が流れていくような、浄化されて行くような、そんな不思議な気持ちを皆様にもぜひ感じていただきたい」、堤幸彦監督は「誰もが持つ、自分では気付けない心の深いところに溜まった澱を、優しく救い上げ、浄化してくれるUruさんの歌声に、ぜひ包み込まれてください」、とそれぞれコメント。
そして、主題歌「ファーストラヴ」が彩る本予告映像がいよいよ解禁。解禁にあたり、「人は誰でも必ず悩みや苦しみを抱えていて、それを誰にも打ち明けることもできずに、自分の中で折り合いをつけることがいつしか当たり前になっていく生き物だと思います」「どなたにも共感できる部分がある作品だと思っています」と北川景子からコメントが到着した。
アナウンサーを志す女子大生が面接帰りに起こした殺人事件。刺殺されたのは彼女の父親。一見幸せそうな家庭の奥で、一体何が起こったのか。公認心理師として事件を取材することになった由紀と、由紀の義理の弟で、共に事件の真相に迫る敏腕弁護士の迦葉は、容疑者・聖山環菜が発した
「動機はそちらで見つけてください」という一言に翻弄されていく。そしてその余波は、由紀の夫であり迦葉の兄である我聞等、周囲の人々をも巻き込んでいく…。
今回解禁された映像では、豪華キャスト陣の凄みのある熱演に注目。芳根京子演じる環菜の狂気に満ち時に激昂する様子が描かれ、北川景子演じる由紀、中村倫也演じる迦葉が翻弄され、時に平常心を失い互いに声を張り上げる様子も描かれる。演技派俳優が集まる本作のスピード感溢れるミステリアスな展開に注目してほしい。さらに、環菜の過去に触れたことで由紀が心の奥底にしまい込んだ<愛の記憶>が揺らぎ出し、物語は予想のつかない展開へ――! 事件の真相へと近づいていくにつれ明らかになる由紀の過去とは…。はたして環菜が証言する“初恋”とは…。事件の真相が明かされるとき、甘やかな題名からは予測できない衝撃のラストが待ち受ける!
予告編と合わせて、物語のキーパーソン4人の表情も印象的な本ビジュアルも解禁。<触れてはいけない、閉じ込めた愛の記憶。>が何を意味するのか。環菜の世界が由紀と迦葉そして我聞に侵食するイメージで制作されたビジュアルにも注目してほしい。
<ファーストラヴ>というタイトルに隠された事件の真相とは?
あなたの<愛された記憶>を刺激する禁断のサスペンス・ミステリーに是非ご注目ください。
<コメント>
■Uru
映画を拝見し、たくさん涙が溢れ、心のずっと奥の方にしまっていた何かが疼くような感覚がありました。主題歌にさせて頂いた『ファーストラヴ』は、深い傷を負って、今までずっとその記憶や経験に囚われて生きてきた人物が、誰かによって少しずつ心を解いていくようなイメージで書きました。悲しいとか苦しいとか、心の内を言葉に出せずに生きている人も少なくないと思いますが、この映画を観ながら、その中で人は何を求めるのか、「愛」とはなんなのか、この物語のタイトルが『ファーストラヴ』になった理由も考えながら少しずつ言葉を紡いで書いた曲です。曲のタイトルも映画と同じく『ファーストラヴ』にさせて頂きましたが、タイトルを考えるにあたりこれ以外のタイトルが見つからないほどに、私もこの映画に心を重ねました。映画『ファーストラヴ』に捧げる大切な一曲です。
挿入歌の『無機質』は、この曲の持つ孤独感と温かさを映画の人物や世界観に中和しながら作りました。感じたことや書きたいこと、心の動きを、不器用さに合わせて直接的な表現を避けて書きましたが、主題歌の『ファーストラヴ』と自然に一対になる挿入歌になってくれたような気がしています。映画の背景で、そのシーンに寄り添う曲になってくれたら嬉しいです。
■北川景子 コメント
この作品はそれぞれのキャラクターの心情を細かく、生々しく描いているシーンが多いので、そこにかかる主題歌・挿入歌はとても大切なものになると思っていました。ですからUruさんが主題歌を担当してくださると聞いた時はとても嬉しかったです。主題歌のファーストラヴは、この作品の登場人物たちがそれぞれに抱えた心の傷を優しく解いてくれるような、温かい楽曲です。優しく澄んだUruさんの歌声に包まれ、そして、歌詞の「あなたと出逢い 初めて愛を 知りました」の部分が真っ直ぐ胸に刺さり、試写で聞いた時は涙しました。
私が演じた真壁由紀は、心に深い傷、トラウマを抱えながらも、そのことを打ち明けることができず常に自分を奮い立たせながら生きている女性ですが、そんな由紀が劇中で初めて自分はずっと誰かに愛されていたのだということに気付く瞬間があります。人は誰でも必ず悩みや苦しみを抱えていて、それを誰にも打ち明けることもできずに、自分の中で折り合いをつけることがいつしか当たり前になっていく生き物だと思います。私もまたそういう一人ですが、この作品に出会いそういう生き方でも良いではないか、また、自分が気づいていないだけで、見方を変えれば目に映る世界は明るいのかもしれないと、心が軽くなりました。どなたにも共感できる部分がある作品だと思っています。
Uruさんの歌声で心の澱が流れていくような、浄化されて行くような、そんな不思議な気持ちを皆様にもぜひ感じていただきたいです。
■堤幸彦監督 コメント
数年前にUruさんの楽曲と出会い、その絶対的な透明感と優しさの中に強い芯を秘めた歌声に衝撃を受け、本作が決まった時から是非お願いしたいと思っていました。現場でもUruさんの曲を編集に入れながら撮影していたのですが、登場人物の心情がより深化し、期待は確信に変わりました。主題歌の「ファーストラヴ」を聞いた感想は、沁みる、の一言。誰もが持つ、自分では気付けない心の深いところに溜まった澱を、優しく救い上げ、浄化してくれるUruさんの歌声に、ぜひ包み込まれてください。
(C)2021『ファーストラヴ』製作委員会