ポトフ 美食家と料理人 作品情報
ぽとふびしょくかとりょうりにん
“食”を追求し芸術にまで高めた美食家ドダン(ブノワ・マジメル)と、彼が閃いたメニューを完璧に再現する料理人ウージェニー(ジュリエット・ビノシュ)。稀有なる才能を誇る2人は、互いを高め合いながら愛し合ってもいた。だがプロとして自立すると共に自由を尊ぶウージェニーは、ドダンの求婚を断り続けている。そんな2人が生み出した極上の料理は人々を驚かせ、その才能への熱狂はヨーロッパ各国にまで広がっていく。ある日、ユーラシア皇太子から晩餐会に招待されたドダンは、豪華なだけで論理もテーマもない大量の料理にうんざりする。“食”の真髄を示すべく、最もシンプルな料理“ポトフ”で皇太子をもてなすとウージェニーに打ち明けるドダンだったが、突然ウージェニーが倒れてしまう。ドダンはすべて自分の手で作る渾身の料理で、愛するウージェニーを元気づけようとするのだが……。
「ポトフ 美食家と料理人」の解説
「青いパパイヤの香り」の名匠トラン・アン・ユン監督による第76回カンヌ国際映画祭 最優秀監督賞受賞作。19世紀末フランス。料理人ウージェニーは、美食家ドダンのもとで20年間働いている。ある日、2人は最もシンプルな料理“ポトフ”で皇太子をもてなすことに。出演は「真実」のジュリエット・ビノシュ、「愛する人に伝える言葉」のブノワ・マジメル。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2023年12月15日 |
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キャスト |
監督:トラン・アン・ユン
出演:ジュリエット・ビノシュ ブノワ・マジメル エマニュエル・サランジェ パトリック・ダスマサオ ガラティーア・ベルージ ヤン・ハメネッカー フレデリック・フィスバック ボニー・シャニョー=ラヴォワール ジャン=マルク・ルロ ヤニック・ランドレイン サラ・アドラー |
配給 | ギャガ |
制作国 | フランス(2023) |
上映時間 | 136分 |
公式サイト | https://gaga.ne.jp/pot-au-feu/ |
(C)Carole-Bethuel (C)2023 CURIOSA FILMS - GAUMONT - FRANCE 2 CINÉMA
予告編動画
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ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。
P.N.「食は歓び「フランスを喰らう十二ヶ月」」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-12-27
美しいたたずまいを大切に、食の歓びを表現した作品。
フランスの美食家がモデルですが、おそらく、『土喰らう十二ヶ月』からかなりヒントを得たのでしょう?
所々、その作品を連想させる演出が粋に、散りばめられています。
『土喰らう十二ヶ月』は、とっても日本的ですが、それをフランスに置き換えると、こう、エスプリのきいた作品になるのでしょう?
同じく、殆んど自然の風や採光などで展開し、主に、料理を作る過程がBGM。
食が繋げる歓び、改めて、食は歓び、であることを私たちに思い出させてくれます。
結構、私たちは、無意識に、食をなおざりにし、歓びより、食べる為に食べる只の行為になってしまってはいませんか?
茶の湯を生み出した禅宗が基礎の和食は、どんな国のモノでも和食に取り入れる力があり、フランスワインは、どの国のワインより調和する力があります。
歓びの視点から、様々な国の作品が生まれると、又、可能性が広がり、素晴らしいでしょう?
調和とは、最高の歓びなのですから。
なぜポトフに行き着いたのかも、うなずけると思います。