P.N.「月のファン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-12-09
見たくないものを見ようとしないこの世の不条理を、繊細に微妙な距離感を保ちながら描き切った名作だと思います。
深く、重く、切なく、辛い映画だけど、2時間20分余りがとても短く感じた「面白い」映画でもありました。
人間観、社会観、人生観が変わるようなインパクトがあり、この時代に、一人でも多くの人に観てもらいたいと思えた内容でした。
つき
総合評価4.5点、「月(2023)」を見た方の感想・レビュー情報です。投稿はこちらから受け付けております。
見たくないものを見ようとしないこの世の不条理を、繊細に微妙な距離感を保ちながら描き切った名作だと思います。
深く、重く、切なく、辛い映画だけど、2時間20分余りがとても短く感じた「面白い」映画でもありました。
人間観、社会観、人生観が変わるようなインパクトがあり、この時代に、一人でも多くの人に観てもらいたいと思えた内容でした。
勇気を持って鑑賞、昔、熊本恵楓園の方々とちっと接した事があり~その時のことを思い出しました!意思の疎通が出来ないと誰が判断するのか~磯村さんと宮沢りえとのやり取り~宮沢りえが内面の自分とのやり取り~どう答えれば良いのか答えが出ないままです~お腹の中の赤ちゃんに異常があると医者から言われ堕胎を決断する人に言える言葉など私には有りません~その決断とこの事件の根本的な違いを見いだせないままです!人に観なさいと簡単に薦められる作品ではありません。
本作を完成させた石井監督に敬意。既に名匠と呼べるので、言わずもがなだが。技術的には構図に感心した。
障害者の問題を、施設、家族、内面との対話、我が子と親の視点から観客に突きつける。
磯村の独白は、実際の犯人の主張を言い当てているのではないか。
『湯を沸かす~』の夫婦再現と大河の「淀」対決も見所。
原作既読、映画は違う内容に描かれてました。綺麗言の感想ならいくらでも言えるでしょう。私の妻と次男が支援学校に勤務してます。次男は、突然暴れて攻撃的になる中等部1年男子生徒を担当してます。次男の体は、かみ傷、引っかき傷、アザだらけで心配すると「生徒に責任や悪気は無いからなあ」」と言ってました。施設や病院などで職員の暴行事件が後を絶ちません。障がい者も健常者も同じ生き物なんですけどね。