P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2019-06-05
そして本篇の魅力は何と云っても,臨死体験を通じて過去の記憶を呼び覚ます中で,現在の人格形成,人間関係にも大きく反省を迫るドラマと為って居る点だ。被験者の各人のエピソード集がオムニバス映画見たく連なって行くんだ。好奇心溢れる何とも危ういメソッド何だけれどもね
ふらっとらいなーず
総合評価4.57点、「フラットライナーズ(2017)」を見た方の感想・レビュー情報です。投稿はこちらから受け付けております。
そして本篇の魅力は何と云っても,臨死体験を通じて過去の記憶を呼び覚ます中で,現在の人格形成,人間関係にも大きく反省を迫るドラマと為って居る点だ。被験者の各人のエピソード集がオムニバス映画見たく連なって行くんだ。好奇心溢れる何とも危ういメソッド何だけれどもね
本篇を吹き替え版で視たのだが,臨死体験と云うかよく見る悪夢の世界の〈おぞましさ〉って其のような感じ何だゼ…。梶井基次郎の一寸シュールな短篇小説の名篇見たいで…!
本編,医学生の学園もので,キイファー・サザーランドの厳しい教授指導と臨死状態の脳細胞の化学変化への尽きない好奇心が恋愛ドラマと交錯する描き出し方が何ともthrillingだねぇ~。緊急病棟を舞台にした人気TVドラマ〈ER〉見たいなタッチで
1990年オリジナル版映画「フラットライナーズ」はジュリア・ロバーツが若くて何ともチャーミング何だねえ。夢のシーンがヤン・デ・ボンの流麗なカメラワークで目眩く引き込まれた!それにケビン・ベーコン,キーファー・サザーランドも医学生役で共演した豪華キャステイングなジョエル・シューマカー監督作品!
本編,冒頭から医療現場でベッドに横たわった、眠れる美女のエレイン・ペイジ嬢の、途中ではニーナ・ドブレブ嬢等の臨死体験映像が診られる愉しみにワクワク、其れは映画「ミクロ決死圏」で体内或いは脳内旅行をしてる見たいな好奇心と怖いもの見たさから。本編はそんな臨床体験から、医学志望の各人が、自分の犯した過去の過ちを見詰め直して潜在的トラウマと向き合う、或る種の〈荒療治〉〈危険なメソッド〉を描いて居る。観ていて臨床体験で友人が三途の川を渡り懸けて踏み止まった噺が思い掛け無くも、浮かんで来た⏳
オリジナル版は未見なので、比較は出来ないものの、本編にはジュブナイルな要素が在る。又、医療ミス等の過去に犯した過ちに対する罪の意識がオブセッショナルな恐怖の原因で、この辺には倫理的な側面が感じられた。来れでもかと云う様な畳み掛けるホラーは一寸残酷だが見物では有った!そしてヒッチコック・タッチなエロスとタナトスが渦巻く。
ホラーシーンはきちんと怖かった。オリジナル版を見ていると謎の部分は少なくなるが、それは仕方ないと思う。だけど若い医者達のほとんどが、こんな医者は嫌だ、と思わせるタイプなので、このままほっといても、医学界にはむしろプラスなのでは、と思ってしまった。その当たりにこだわる人には辛い映画。