ジミー、野を駆ける伝説 作品情報
じみーのをかけるでんせつ
1932年、国を分断した悲劇的な内戦終結から10年を経たアイルランド。アメリカで暮らしていた元活動家のジミー・グラルトン(バリー・ウォード)が、10年ぶりに祖国の地を踏み、リートリム州の故郷に帰って来る。かつて地域のリーダーとして絶大な信頼を集めたジミーは、気心の知れた仲間たちに歓待され、昔の恋人ウーナ(シモーヌ・カービー)とも再会。彼の望みは、年老いた母親アリス(アイリーン・ヘンリー)の面倒を見ながら穏やかに生活することだった。しかし、村の若者たちの訴えに衝き動かされ、内にくすぶる情熱を再燃させたジミーは、ホールの再開を決意。仲間たちも協力を申し出る。かつてジミー自身が建設したそのホールは、人々が芸術やスポーツを学びながら人生を語らい、歌とダンスに熱中したかけがえのない場所だった。やがてジミーの決断が、図らずもそれを快く思わない勢力との諍いを招いてしまう……。
「ジミー、野を駆ける伝説」の解説
「天使の分け前」のケン・ローチ監督が、1930年代のアイルランドを舞台に、庶民のために戦った無名の活動家ジミー・グラルトンの姿を描いたドラマ。出演は「めぐり逢う大地」のバリー・ウォード、「Hamlet」のシモーヌ・カービー、「恋人たちのパレード」のジム・ノートン。カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作。
名匠ケン・ローチが、民衆の自由のために情熱を注いだ実在の活動家に光を当てたドラマ。1932年、悲劇的な内戦終結から10年後のアイルランドに帰郷したジミーは若者らに後押しされ、住民が集える多目的ホールを建設した結果、神父らの反感を買う。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2015年1月17日 |
---|---|
キャスト |
監督:ケン・ローチ
出演:バリー・ウォード フランシス・マギー アイリーン・ヘンリー シモーヌ・カービー ステラ・マクガール ソーチャ・フォックス マーティン・ルーシー マイケル・マーフィ アンドリュー・スコット ジム・ノートン ブライアン・F・オバーン シェーン・カレン アシュリン・フランシオーシ カール・ギアリー デニース・ガフ |
配給 | ロングライド |
制作国 | イギリス アイルランド フランス(2014) |
上映時間 | 109分 |
(C)Sixteen Jimmy Limited, Why Not Productions, Wild Bunch, Element Pictures, France 2 Cinema,Channel Four Television Corporation, the British Film Institute and Bord Scannan na hEireann/the Irish Film Board 2014
動画配信で映画を観よう! [PR]
ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。
P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2018-10-15
ケン・ローチ監督作品の本編の様にダンス、スポーツ、読書等の協同の場所こそが民衆を育んだ一つの事例が戦後の日本にも見られた。例えば俳優・山村聡は疎開先の武蔵村山で文化クラブを立ち上げ地域の演劇復興や寄贈本で図書館の元に為る〈文庫〉を開設したとも。戦後民主主義の新しい波は、山村聡が監督としても映画「蟹工船」等、民衆群像劇の演出をする基盤を作ったのだろう。