くじら 作品情報
くじら
むかし、ある嵐の日、一艘の旅船が難破する。イカダの上に生き残ったのは、三人の男と一人の女。男たちは欲望の命ずるまま、その女の奪い合いを始める。その時、一匹の大くじらが現れ、四人を一飲みにしてしまう。くじらの腹の中では助けられたい一心で女への欲望を忘れていた男たちは、女とともにくじらの背に潮によって噴き上げられると、再び女を争い始める。そのとき、くじらの大きな尾が、三人の男たちを海へ叩き落した。永い年月が経って、月明かりの下、北海の涯に泳ぐ くじらのヒレのかげに小さな人魚が一匹たわむれていた。これがあの時の女であったとか……。
「くじら」の解説
日本アニメの先駆者大藤信郎が手掛けた、色セロファンによるカラー影絵アニメーション。1927年製作の「鯨」のセルフリメイク作品。1953年カンヌ国際映画祭にて短編部門第2位に入賞。ピカソやコクトーが激賞したという程、世界的に高い評価を得た。2012年にフィルムセンターにより「デジタル修復版」が製作され、2013年10月19日、第26回東京国際映画祭・特別上映プログラム「日本アニメーションの先駆者(パイオニア)たち~デジタル復元された名作」にて、「幽霊船」(1956)と「くもとちゅうりっぷ」(1943・政岡憲三監督)と同時上映。
公開日・キャスト、その他基本情報
制作国 | 日本(1952) |
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上映時間 | 10分 |
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