太秦ライムライト 作品情報
うずまさらいむらいと
かつて日本のハリウッドと呼ばれた京都・太秦。香美山清一(福本清三)は、太秦の日映撮影所に所属する斬られ役一筋の大部屋俳優だ。ある日、半世紀近く続いたテレビ時代劇ドラマ「江戸桜風雲録」が、突如打ち切られた。後続番組の若者向けネオ時代劇「オダノブ」に映画職人たちの出番はない。大御所時代劇のスターの尾上清十郎(松方弘樹)は、「また、いつか斬らせてくれ」と香美山に声をかけ、撮影所を去っていく。そんなおり、香美山は、京都の駆け出しの女優・伊賀さつき(山本千尋)と出会い、かつての「太秦城のお姫様」の面影を感じる。さつきも、時代劇が減っても志を失わない香美山の生き方に惹かれ、やがて二人はともに殺陣の稽古をする師弟関係となる。香美山の指導の御陰で、さつきはチャンスをつかみ、スター女優への階段を歩むべく、東京に旅立った。対照的に、香美山には老いが忍び寄り、ついに引退の日を迎える。…時が経ち、さつきが主演を演じる、大作時代劇の話が持ち上がった。久しぶりの京都に胸躍らせたさつきだったが、撮影所には、香美山の姿もなく、お世話になった人が皆引退してしまったことを知り、いつしか大切なものを見失っていたことに気づく。今風の時代劇を作ろうとする川島プロデューサー(合田雅吏)に対して、さつきも、大御所スター尾上清十郎(松方弘樹)も、香美山に出演して欲しいと思っていた。体調を崩して引退して故郷で余生を送っていた香美山のもとを、さつきは訪れて復帰を懇願する。かたくなに復帰を拒否する香美山。だが、どうしても侍の血が騒ぐ…。一ヶ月後、香美山は撮影所にいた。最期に尾上と刀を交わすために。そして、最愛の弟子さつきに斬られるために…。
「太秦ライムライト」の解説
時代劇が斜陽となった京都太秦撮影所で、長年斬られ役として活躍した大部屋俳優と新人女優との交流を描くドラマ。監督は「タイガーマスク」の落合賢。脚本・製作はチャップリン研究家としても有名な大野裕之。実際に長年斬られ役として活躍している福本清三が初主演。共演は、武術太極拳で世界ジュニア選手権優勝の経験がある山本千尋、合田雅吏、本田博太郎、松方弘樹ほか。2014年1月14日、NHK BSプレミアムにてテレビ編集版(約100分)を先行放映。2014年6月14日より、劇場完全版を京都大阪神戸で先行公開。
長年、時代劇の“斬られ役”として活躍してきた、福本清三の初主演作。太秦の撮影所に所属する、斬られ役一筋の香美山。出番がない日々が続くなか、駆け出しの女優・さつきから殺陣の指導を請われる。女優に立ち回りの役はないと初めは断るが……。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2014年7月12日 |
---|---|
キャスト |
監督:落合賢
出演:福本清三 山本千尋 本田博太郎 合田雅吏 萬田久子 仁科貴 小林稔侍 松方弘樹 中島貞夫 栗塚旭 峰蘭太郎 木下通博 柴田善行 多井一晃 中島ボイル 尚玄 中村静香 川嶋杏奈 シロタケシ 高橋俊次 |
配給 | ティ・ジョイ |
制作国 | 日本 アメリカ(2013) |
上映時間 | 104分 |
動画配信で映画を観よう! [PR]
ユーザーレビュー
総合評価:4.57点★★★★☆、7件の投稿があります。
P.N.「雪風」さんからの投稿
- 評価
- ★★★☆☆
- 投稿日
- 2022-01-11
東宝特撮を観てる時に大村千吉氏や鈴木和夫氏を探すように東映のやくざ映画や時代劇で福本清三氏を見つけては喜んでいました。脇役は無くてはならない役なので最後まで斬られ役に徹したのは尊敬に値します。あのはにかんだ笑顔をもう一度観たいです。