演劇1 作品情報

えんげきいち

こまばアゴラ劇場稽古場で『ヤルタ会談』の稽古が始まる。平田オリザは俳優たちの演技に事細かに指示を出し、同じシーンを何度も繰り返す。平田は可児市文化創造センターで教職員対象のワークショップを行い、“エアー長縄飛び”を通じて “イメージの共有”について解説する。こまばアゴラ劇場で『冒険王』の稽古。一見、無秩序な即興演劇のように見えるが、台詞の間合いやスピード、トーンなど、すべて平田の演出によって細かく決められている。稽古の間の15分の休憩中、平田は舞台セットのベッドで仮眠をとり、俳優たちは台詞のタイミングについて議論をしたり、小道具について打ち合わせをしている。稽古が再開し、議論の的になっていた小道具を使ったシーンになる。平田は、役の心情を説明することなく仕草を指示する。“内面を作ってそれを表現する”というスタニスラフスキー流の演技を拒絶する平田らしい演出法である。中高生を対象にした夏休みの演劇ワークショップが行われ、平田は演劇の台本についてレクチャーする。平田は子供たちが稽古している傍らで、新作『サンタクロース会議』の台本を執筆する。印刷された台本を持って稽古場に向かい、『サンタクロース会議』の読み合わせが始まる。平田は演出しながらその場で台詞を書き直し、俳優たちも台本に変更を書き込んでいく。平田は、総合学習の一環で来た高校生のインタビューを受ける。『火宅か修羅か』の稽古。平田のトレードマークでもある“同時多発の会話”の作品である。青年団・アゴラ企画の事務所。俳優とスタッフ合わせて100名近いメンバーを抱えているが、中間管理職を設けず、細々した事項の決済も平田が行っている。『東京ノート』の稽古場で、何度も同じ場面を繰り返させる“千本ノック”が始まる。『火宅か修羅か』公演ツアーのため岡山を訪れる。とある講義で、“ペルソナ”について語る平田。アゴラの稽古場で、この日誕生日を迎える志賀廣太郎のサプライズ・パーティーの準備が進められている。

「演劇1」の解説

劇作家・演出家の平田オリザと、彼が主催する劇団・青年団のドキュメンタリー。戯曲の執筆、稽古、照明、舞台美術、ワークショップ、劇団運営など青年団のあらゆる活動にカメラを向け、平田の世界を徹底解剖するとともに、演劇とは何か、演じることとは何かを本質的に問う。監督は、「Peace ピース」の想田和弘。

「選挙」や「精神」などで国外からも注目を集める想田和弘監督の最新ドキュメンタリーの前篇。複雑なセリフ回しと現実を模写するかのような演技で構成される平田オリザの舞台の表裏を映し、“演劇とは何か”といった普遍的な問いにも迫っていく。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2012年10月20日
キャスト 監督想田和弘
出演平田オリザ
配給 東風
制作国 日本=アメリカ(2012)
上映時間 172分
公式サイト http://engeki12.com/

(C) 2012 Laboratory X, Inc.

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最終更新日:2022-07-26 11:03:30

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