127時間 作品情報
ひゃくにじゅうななじかん
タフなヒーロー気取りで人と深く関わらずに生きてきたアーロン・ラルストン(ジェームズ・フランコ)。開放的な陽気さとクールな一面を合わせ持つ魅力的な青年だ。ある金曜の夜、彼はいつものように1人でロッククライミングを楽しむため、慣れ親しんだユタ州、ブルー・ジョン・キャニオンに向けて出発する。それは、彼にとってどうということのない週末の過ごし方だったが、突然、過酷な運命が襲い掛かる。落石に右腕を挟まれ、狭い谷底から一歩も動けなくなってしまったのだ。助けを求める叫び声は無人の荒野に虚しく響き渡る。知識と経験を総動員して岩を撤去しようとするが、ガッチリと挟まった岩はピクリとも動かない。死を目前にして初めて自分の人生と向き合うアーロン。自分勝手に生き、両親にも、友達にも、恋人にも決して心を開かなかった。衰弱してゆく身体を引き裂くように襲い掛かる後悔、それと同時に湧き上がる“生きたい”という生への執着と情熱。そして生命の限界を越えた127時間後、遂に彼は決断する……。
「127時間」の解説
単独でのロッククライミング中の事故により、谷間で身動きの取れなくなった青年の極限状態での体験を、実話に基づいて描く。監督は「スラムドッグ$ミリオネア」でアカデミー監督賞に輝いたダニー・ボイル。ジェームズ・フランコ(「スパイダーマン3」)の主演男優賞を始め、アカデミー賞で6部門にノミネートされた。
登山家アーロン・ラルストンの壮絶な体験を、ダニー・ボイルが映画化。米ユタ州の砂漠にある絶壁でロッククライミングをしていた最中、断崖に右腕を挟まれたアーロン。身動きが出来ぬまま数日を過ごした彼は、生還するために究極の決断を下す。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2011年6月18日 |
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キャスト |
監督:ダニー・ボイル
原作:アーロン・ラルストン 出演:ジェームズ・フランコ アンバー・タンブリン ケイト・マーラ リジー・キャプラン クレマンス・ポエジー ケイト・バートン トリート・ウィリアムズ |
配給 | 20世紀フォックス映画 ギャガ |
制作国 | アメリカ イギリス(2010) |
上映時間 | 94分 |
TV放映 |
2024年7月20日 テレビ東京 サタ★シネ |
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ユーザーレビュー
総合評価:4.75点★★★★☆、8件の投稿があります。
P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-06-01
ダニー・ボイル監督の「127時間」は、ユタ州内の渓谷で落石に腕を挟まれて脱出不能になった若者が、孤立無援のまま5日間を過ごし、生きるための尋常ならざる決断と行動を起こすまでを描いた実話を題材とした映画ですね。
主人公のアーロン・ラルストンを演じるジェームズ・フランコは、そういう設定の物語ゆえに、全編出突っ張りの一人芝居。
岩の谷間で身動きできなくなったひとりの男の話を、1本の映画として語って見せるのはなかなかの挑戦だと思います。
観る前は、なんだかんだいって単調で退屈なものになるんじゃないかと想像して、期待値を下げたりもしていたのだが、そこはそれ、華麗なる映像テクニックとガチャガチャ編集を得意技とするダニー・ボイルのこと、主人公の回想、現在、想像、夢、妄想を巧みに繋ぎ合わせ、94分を一気に駆け抜けて見せる。
題材によっては、その技術がドラマを語る邪魔になることもあるが、前作の「スラムドッグ$ミリオネア」といい、この作品といい、題材にピタリとはまるとそのリズム感、疾走感が圧倒的に心地良い。