ジャンデック 謎のミュージシャンの正体を追う 作品情報

テキサス州のアシッド・フォーク・シンガー、ジャンデックは、1978年に彼自身の音楽レーベル“コーウッド産業”からファーストアルバムを発表して以来、コンスタントにアルバムをリリースし続けている。ジャンデックの曲にはメロディはほとんどなく、コード進行やサビも存在しない。調子外れなチューニングのギター1本に、音程が合っているのかも定かでない彼の歌が重なっていく。不気味、率直、ぼんやりと言った言葉で紹介されるその陰鬱な響きは、一度聴くと強く印象に残る。しかし彼は、素っ気ない広告以外の宣伝活動を行わず、人前に出ることもない。一切の経歴が謎に包まれているのだ。本作は雑誌編集者やラジオDJの証言を通じて、ジャンデックの音楽の素晴らしさを伝える。