ソルト 作品情報
そると
アメリカCIA本部で、ロシアからやってきた謎の密告者オルロフが捕えられる。そしてオルロフの告白は、一同に衝撃を与える。それは、大統領を暗殺するために、今日、ロシアからのスパイが送り込まれるというものだった。さらに、そのスパイの名は“ソルト”だと告げられる。そのため、オルロフの尋問を担当していたCIA女性職員イヴリン・ソルト(アンジェリーナ・ジョリー)に嫌疑がかかる。ソルト何者かによる罠であると主張し、夫に会わせるよう懇願するが、同僚であるCIAから追われる身となってしまう。やむを得ず彼女は金髪を黒髪に染め、変装して逃亡する。翌日、ソルトは、アメリカ副大統領の葬儀が行われている会場に姿を現す。厳重な警備が敷かれているその場所で、彼女はあっさりCIAの同僚に捕えられ、警察に連行される。しかし残された者たちは、彼女がスパイなら、なぜ自分たちを撃たなかったのかと違和感を覚える。そんな中、ソルトは連行中のパトカーから脱出し、行方をくらましてしまう。その数日後、ソルトはホワイトハウスの内部に現れる。しかし、彼女は以前とは全く異なる姿をしていた。
「ソルト」の解説
何者かの陰謀により二重スパイの容疑をかけられたCIA女性エージェントが、CIAに追われながら真相究明に奔走するサスペンス・アクション。監督は「ボーン・コレクター」のフィリップ・ノイス。出演は、「チェンジリング」のアンジェリーナ・ジョリー、「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」のリーヴ・シュレイバー。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2010年7月31日 |
---|---|
キャスト |
監督:フィリップ・ノイス
出演:アンジェリーナ・ジョリー リーヴ・シュレイバー キウェテル・イジョフォー ゾー・リスター・ジョーンズ ヴィクター・スレザック ダニエル・オルブリフスキー コリー・ストール |
配給 | ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント |
制作国 | アメリカ(2010) |
上映時間 | 100分 |
動画配信で映画を観よう! [PR]
ユーザーレビュー
総合評価:4.15点★★★★☆、27件の投稿があります。
P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-06-01
内容的には、”二重スパイ”もので、かつて、二重スパイの嫌疑をかけられた主人公が、自らの無実を証明する為に奔走するが、実は嫌疑通りに二重スパイでした、という映画を観ていたので、この手の映画では、何が起こっても不思議はないと思っている。
しかし、一般的に行って、その手の映画の主人公は、我々観る者が好意を抱き、感情移入する対象として描かれるのが常であり、騙し、騙されの展開も、それゆえの衝撃であるのが常道だ。
この映画は、そうした作品と似て非なる展開を見せるところが面白い。
なにしろ、この主人公は、少なくとも序盤においては、露骨に謎の多い行動をとるのだ。
なかなか、この人物の真意が読めないのだ。
信用できない主人公が生むサスペンス。
次第次第に、細かな違和感が積み上がっていくあたりの演出のさじ加減が実にいい。
何が起こっているのか分からないままに、迫力のあるチェイスやスタントを連打し、主人公に感情移入をしても良いのか分からない不安な状況のまま、徹底して引っ張り続ける脚本は、相当の力技だ。
ストーリーの牽引力、スター女優の吸引力を信じているのだろうが、無茶な冒険をするものだと思う。 映画の中盤になって、ようやく主人公の行動原理と目的が知れる決定的な出来事が起こるのだが、その後も、ダレることなく突っ走る、スピード感溢れる語り口、無駄のない演出が素晴らしい。 アンジェリーナ・ジョリーは、アクション系の作品では彼女のベストだろう。 宣伝文句だけでなく、どうやら相当数のスタントを実際にこなしているようだ。 スタントマンが演じるなりしていれば、もっと見た目がスタイリッシュに仕上がったと思われるアクション・シーンが幾つもあるが、彼女自身が演じたからこその限界が見えると同時に、それゆえに感じられるリアリティと迫力もある。 主人公を女性にしたことで、ドラマ的な厚みも出たが、少ないセリフながら、表情で語れる彼女の演技力も作品に大いに貢献していると思う。