チョコラ! 作品情報
ちょこら
ケニア共和国にある人口10万の地方都市ティカは、首都ナイロビから北東に車で45km、約1時間行ったところにある。この町には、鉄くずやプラスチックを集めて回収業者に持ち込み、生計を立てている子供たちがいる。彼らはスワヒリ語で“拾う”という意味の“チョコラ”と呼ばれている。夜の寒さや空腹から、シンナーに溺れる子供も少なくない。しかし彼らはお互い助け合いながら生きている。毎週日曜日、セント・パトリック小学校の校庭では、NGO“モヨ・チルドレン・センター”の活動の一環として、サッカーの試合が行われる。テルミこと日本人の松下照美が創立したこのNGOは、街の中心部にあるティカ・スタジアムに小さな事務所を構え、子供たちのケアと孤児院の運営を行っている。突然、近くのスラムで母親と暮らす10歳の少年ムトゥリの泣き声が響く。モヨのスタッフにシンナーを取り上げられたのだ。しかし一緒に学校に行ってくれると聞くと、屈託のない笑顔を見せる。アントニーと母親、テルミが、キャンドゥトゥ・スラムの路地を歩いて学校に向かう。学校に来なくなったアントニーに教師が理由を尋ねるが、アントニーは答えようとしない。アンドリューは、町で小間使いやパーキングボーイをして生活している。そんな彼が突然、ティカ近郊に住む姉の家から学校に通いたいと言い出す。その決意を伝えるためにテルミと訪れた実家は立派な屋敷だったが、父親は息子に理解を示そうとしない。ルーシーはHIVに感染し、離婚後、子供2人とスラムに移ってきた。5歳の息子マイケルを預け、高級住宅街で洗濯の仕事をしている。夕方には10歳の娘エリザベスも帰宅し、穏やかな一家団欒の時間を過ごす。夜、ガレージ地区の路地裏では、子供たちがペンキ缶でピラフを作っている。しばらくして誰かがペンキ缶を叩くと、歌声が響き出す。90年代、ある更生院に収容された少年たちが創った歌が、様々な替え歌を生みながら、子供たちに歌い継がれているのだ。
「チョコラ!」の解説
ケニア共和国の地方都市ティカのストリートで生きる子供たちの実態を捉えたドキュメンタリー。スワヒリ語で“拾う”という意味の“チョコラ”と呼ばれ、さげすまれている彼らの厳しい生活環境やその背景、NGOや親との関係を提示しながら、力強く生きる子供たちの姿を描く。監督は、「阿賀に生きる」撮影の小林茂。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2009年5月9日 |
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キャスト | 監督:小林茂 |
配給 | バイオタイド |
制作国 | 日本(2008) |
上映時間 | 94分 |
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