青空のルーレット 作品情報
あおぞらのるーれっと
ビルの清掃会社で働くタツオ(塩谷瞬)、勇介(忍成修吾)、一馬(川村陽介)、工藤(脇知弘)、そして萩原(嶋尾康史)。彼らはそれぞれに自分たちの夢を持ちながら仕事に励んでいた。若者たちの間でただひとり40歳になる萩原は、作家になる夢をあきらめきれず、仕事の合間にコツコツと文章を綴ってはコンクールに応募し続けている。そんな彼を最愛の妻・恵子(鈴木砂羽)が優しく支えていた。タツオと勇介は、仕事の後にキャバレー白鳥で演奏のバイトを続けている。音楽事務所にデモテープを送って売り込みもしているが、なかなか認められない。そんなある日、公園で演奏の練習をする彼らの前で、瞳をきらきらさせて涙を流している女性(貫地谷しほり)がいた。耳の聞こえない彼女は全身で音楽を感じて感動していた。タツオは、彼女が数日前に、清掃先のビルの一室でぶつかったOL・加奈子だと気付く。その日からタツオと加奈子のほのかな交流が始まった。一方、一馬は白鳥のホステス・シルビア(中島知子)を一途に想っていた。年上の彼女との結婚を夢見て仕事にも力の入る彼だったが、萩原、工藤と3人で組んだ清掃の仕事で、思いがけず転落事故を起こしてしまう。病院に運ばれた一馬を心配して、タツオや勇介も駆けつけた。幸い大事には至らなかったものの、この事故で、日頃から萩原を目の敵にしている専務の奥田(平田満)が怒りを爆発させた。いつもなら黙って従う萩原も、あまりに無礼な奥田の言葉に、堪忍袋の緒が切れる。彼は、一馬への責任もあり、小説はそれからでも書けると自分に言い聞かせながら、清掃会社を立ち上げることを決意。皆の気分が高揚する中、タツオと勇介にもオーディションの誘いがやってきた。オーディション当日は、萩原の新たな出発の日でもあった。皆の夢が叶うと思ったその日、事件が起きる……。
「青空のルーレット」の解説
いつか自分の夢を実現させるため、危険な高層ビルの窓拭きで生計をたてる若者たちの姿を描いた、青春映画。監督は「花」の西谷真一。出演は「出口のない海」の塩谷瞬、「包帯クラブ」の貫地谷しほり、「富嶽百景 遥かなる場所」嶋尾康史、「パッチギ! LOVE&PEACE」の村田雄浩ほか。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2007年11月3日 |
---|---|
キャスト |
監督:西谷真一
原作:辻内智貴 出演:塩谷瞬 貫地谷しほり 嶋尾康史 忍成修吾 脇知弘 川村陽介 市山貴章 木村啓介 松木秀樹 新大作 山本義夫 中島薫DCA 福原忍 安藤優也 中島知子 高岡蒼佑 平田満 鈴木砂羽 仲村トオル 石田えり 近藤芳正 遠藤憲一 村田雄浩 |
配給 | パンドラ |
制作国 | 日本(2007) |
上映時間 | 103分 |
ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。
P.N.「MAERI」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2009-09-25
久しぶりに爽やかで切ない涙を流しました。萩原さんの「神様は保雄くんみたいな人がきっと好きだ」「人間は夢をみるから人間なんだ」というセリフ、胸を打たれました。シルビアちゃんや保雄くんや岸野さんや主人公のタツオや、賢くはないかもしれないけど仕様がなくいい人達。そんな人達を素直できれいな文章で描ける作者は、本当に健全な精神の持ち主なんですね