包帯クラブ 作品情報
ほうたいくらぶ
高校3年生のワラ(石原さとみ)は、地方都市の団地に母と弟の三人で暮らしていた。近所のスーパーマーケットでアルバイトしながら家計を助けるワラには、卒業後は地元で就職するという選択肢しかない。同じような家庭の事情を抱える全国の同世代のように。そんなワラは家事の最中に誤って手首を切ってしまい、病院で治療しを受ける。その後、病院の屋上に立った彼女は、フェンスから街を見下ろす。そこに現れたのは、入院患者のディノ(柳楽優弥)だった。ワラを自殺志願者と勘違いしたディノは、ワラの手首に巻かれた包帯を手に取って、フェンスに結びつける。風にたなびく包帯を見るワラは、心の傷までもが癒される気がした。ワラは、ディノをはじめ親友のタンシオ(貫地谷しおり)やギモ(田中圭)を巻き込んで、「包帯クラブ」を結成する。その活動とは、インターネットのサイトを通じて、口にはできない「心の傷」を募集。その思い出の場所に「包帯クラブ」のメンバーが包帯を巻いて手当てして、その写真を無償で投稿者に送るというものだった。それからは、街のあちこちで白い包帯がたなびくようになっていった。サッカーの試合のゴールで失敗した少年には、包帯を巻いたゴールポストの写真。美容院で髪型より顔を変えろと言われた女性には、美容院の前で包帯巻きにされて泣いているタンシオの写真。投稿がくるたびに、メンバーたちは知恵を絞る。しかし、他人の傷に触れることで、メンバーたちの心の奥の傷も痛むようになっていった。評判になっていくと同時に、「包帯クラブ」の活動は波紋を巻き起こし、批判にも晒されるようになる。その活動は偽善だと攻撃されて、サイトは閉じられ活動も休止状態となる。そして、「包帯クラブ」を最も必要としていたのは、自分たちだったことを知る。それぞれのトラウマから開放されたワラたちは、未来に向かって歩んでいくことを心に誓う。
「包帯クラブ」の解説
閉塞感漂う地方都市で、将来に希望を見出せないでいる女子校生が、【包帯を傷ついた場所に巻く】という行為を通じ、心を癒し、仲間と交流を深めあっていくという青春物語。『永遠の仔』の天童荒太の同名小説を、「トリック」シリーズや「明日の記憶」の堤幸彦が映画化。主演は、「誰も知らない」の柳楽優弥、「北の零年」の石原さとみ。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2007年9月15日 |
---|---|
キャスト |
監督:堤幸彦
原作:天童荒太 出演:柳楽優弥 石原さとみ 田中圭 貫地谷しほり 関めぐみ 佐藤千亜妃 風吹ジュン 岡本麗 大島蓉子 国広富之 塩見三省 原田美枝子 |
配給 | 東映 |
制作国 | 日本(2007) |
上映時間 | 118分 |
公式サイト | http://www.ho-tai.jp/ |
ユーザーレビュー
総合評価:4.8点★★★★☆、10件の投稿があります。
P.N.「雪風」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2020-05-23
小学生の頃友達がケガをして包帯を巻いていると、なんかうらやましかった。包帯て変な力があるのかも。体だけではなく、心が傷ついた場所に巻く、ありでしょう。ちょっと変な青春映画ですね。出演者もいいし、ハンバートハンバートの音楽もいいですよ。