P.N.「グスタフ」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2019-09-16
音楽家を断念した教師の不屈の人間愛が、ひとりの高名な指揮者を生む。大戦後間もない荒れた寄宿学校で冷血な校長と闘い、問題児たちを音楽で温かく包み込んでいく姿が美しい。コーラスナンバーが全編澱みなくなく流れ、製作、演出、演技のトータルで良質の音楽映画。「ニューシネマ・パラダイス」のジャック・ペランが製作と指揮者役を兼ねて、映画話法の類似性高く、観るものに与える感動も引けを取らない。いい映画に出合えた感慨にひたれます。フォーレ「夜」のジャン・バティスト・モニエのソロの美しさ聞き惚れ、解雇された主人公に空から舞い落ちる子供たちの惜別の「紙飛行機」に胸打たれる。そしてジェラール・ジュニョの人間味ある演技とラストの終わり方も素晴らしい。