P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- なし
- 投稿日
- 2024-07-14
ミュージカル映画の作品賞のオスカー受賞は、1960年代の「オリバー!」以来の快挙で、登場人物の全員が悪い奴で、したたかに生き抜く彼らの姿は、なんと痛快なことか。
悪の魅力に満ちた男女の原動力は、名声への欲望だ。
煌びやかで猥雑、甘美な陶酔感がたまらない。
この作品は、"極上"という言葉が思い浮かぶ、大人のためのエンターテインメント映画だと思います。
しかご
総合評価4.6点、「シカゴ(2002)」を見た方の感想・レビュー情報です。投稿はこちらから受け付けております。
ミュージカル映画の作品賞のオスカー受賞は、1960年代の「オリバー!」以来の快挙で、登場人物の全員が悪い奴で、したたかに生き抜く彼らの姿は、なんと痛快なことか。
悪の魅力に満ちた男女の原動力は、名声への欲望だ。
煌びやかで猥雑、甘美な陶酔感がたまらない。
この作品は、"極上"という言葉が思い浮かぶ、大人のためのエンターテインメント映画だと思います。
この作品は、出演俳優の達者なパフォーマンスも見逃せない。
なんでも、キャサリン・ゼタ=ジョーンズとリチャード・ギアは経験者らしいが、初挑戦のレニー・ゼルウィガーは、この二人に比べてちょっと拙い。
舌足らずな歌い方は、ハラハラさせられるが、それが少しおバカだが、したたかでこ狡いロキシーというキャラクターにピッタリ合っていて、結果的に成功しているからたいしたものだ。
リチャード・ギアは、彼のタップが話題となったが、腹話術で人形を操るシーンが、アイロニカルで出色の出来だったと思います。
そして、グラミー賞歌手のクィーン・ラティファの上手さは言うまでもないが、気弱で哀れな、ロキシーの夫役のジョン・C・ライリーの歌の意外な味わい深さも捨て難いものがありますね。
唐突に歌い出し、不自然に明るいミュージカルを苦手とする人は、意外と多いものだ。
しかし、この作品の演出の特徴は、登場人物の空想部分を、ショウ形式で表現している事だ。
本来、留置所という地味な場所ながら、心象風景を歌と踊りで華麗に演出し、華やかなステージとサスペンスフルな裁判を同時進行させているんですね。
とにかく、ミュージカルにつきものの不自然さは皆無で、その切り替えが、実に巧みなのだ。
更にこの作品の最大の魅力は、ある種のブラックさだ。
なにしろ素材は、"美人妻の不倫殺人"。
獄中にいる人物が、茶番劇の裁判で、時代の寵児になり代わるというのだから、相当にクレイジーなのだ。
さあ、最後に笑うのは、いったい誰なのか?----------。
スキャンダルを利用して、ショウビジネス界でのし上がろうとする二人の歌姫と、名声を操るやり手の弁護士の思惑が交錯する物語は、家族愛や人間愛というモラルとは一切、無縁の世界が描かれているんですね。
しかし、ロブ・マーシャル監督のこの映画化作品には、そのようなものはなくとも、圧倒的な魅力があります。
大きな目のアップの導入部から、階段を駆け上がるスピーディーなショット。
名曲「オール・ザット・ジャズ」で始まるオープニングは、文句なくカッコいい。
粋なステージを最初からたっぷり見せられたら、もう誰もがこの作品の虜になってしまうこと請け合いだ。
舞台でキャリアを積んだロブ・マーシャル監督は、この作品が初監督ながら、その演出の手腕は非常に高いと思います。
エネルギッシュなパワーが、画面いっぱいに炸裂し、ゴージャスなドラマが幕を開けるのだ。
1920年代のシカゴ。スキャンダル好きで、飽きっぽいこの街で、またしても殺人が。
舞台でのスターを夢見るロキシーが、不倫の相手を殺して逮捕されたのだ。
獄中の先客で大スターのヴェルマも、同じく殺人罪だが、敏腕かつ金権弁護士のビリーを雇って、刑務所の中で脚光を浴びているのだ。
彼女を見て刺激されたロキシーは、同じくビリーと手を組んで、一躍スターダムにのし上がろうとするが、世間の注目を奪われたヴェルマが、黙っているはずがないのだ--------。
この映画「シカゴ」は、元々は1975年に、ブロード・ウェイの神様・ボブ・ファッシーが手掛けた大ヒット舞台劇の映画化作品ですね。
この舞台劇は、映画「キャバレー」でも有名なボブ・フォッシー監督の演出だけあって、当然テイストは、ダークで退廃的だ。
今朝のNHKラジオミュージカル音楽特集では本篇シカゴのナンバーも取り上げられた,リチャード・ギアはその後映画シャル・ウイ・ダンスでも見事なダンスを披露
内容はハチャメチャやけど面白かった。マリオットの場面が印象に残ってます。エイモスは幸せになってほしいですね。
そして本レニー・ゼレウイガーがグッと痩せた夫人としてホームレスへ愛を注いだのが映画「奇跡の絆」だった,黒人差別も無しに社会差別も家族の偏見も乗り超えて行く様やラストの教会でのspeechも秀逸何だ✨
以前、名画座のミュジーカル特集で観た映画〈nine〉とオーバーラッピングして本編を視ていた…。フェデリコ・フェリー二監督の〈8 1/2〉を映画化した作品と違って、タッチのケバケバしさは正にフェリー二見たい何だけども、〈シカゴ〉本編は映画〈オールザッド・ジャズ〉何だね🎵弁護士のリチャード・ギア氏はどう見てもジゴロだし…。主演はマリリン・モンローを彷彿させるmuseだし…。もう最高何だぜ❤️