P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-10-08
♨FMラジオで銭湯の話題が出て日本映画の名作の中の温泉シーンを探すと邦画の伝統スタイルやテイストでは無いが,何と是枝裕和監督作品の系譜にあたった。本篇,家族の絆に拘る重要なワンシーンにも想いを馳せた。トイレ清掃員扮する役所広司が街の銭湯のシャッターの前でジャストに入るヴィム・ヴェンダース監督作品パーフェクト・デイズも入浴の幸福感が醸し出され
まぼろしのひかり
総合評価5点、「幻の光」を見た方の感想・レビュー情報です。投稿はこちらから受け付けております。
♨FMラジオで銭湯の話題が出て日本映画の名作の中の温泉シーンを探すと邦画の伝統スタイルやテイストでは無いが,何と是枝裕和監督作品の系譜にあたった。本篇,家族の絆に拘る重要なワンシーンにも想いを馳せた。トイレ清掃員扮する役所広司が街の銭湯のシャッターの前でジャストに入るヴィム・ヴェンダース監督作品パーフェクト・デイズも入浴の幸福感が醸し出され
先のレビューを読んで,伝統と革新と云う言葉が脳裏を過った。是枝裕和監督のムック本等にも自分の作品は映画やテレビドラマのハイブリットだと言う。本篇の如く小説原作にもインスパイアされスピリチュアルなセンスも宮本輝小説の持ち味で貫かれ
是枝監督のデビュー作品と知り驚き。なんて豪華な顔触れ、鬼籍の懐かしい方々も含め、是枝監督が、かなり、有望株か、が分かる。
幻の光は、解説は勿論、ラストで、つげられますから、そうゆうことと理解できます。
カメラのアングルや撮影技法は、なるほど、ドキュメンタリーで、鍛えたのですね。
名監督は、ドキュメンタリーも
やっているから、基礎固めに最高なのかも知れません?
最初から最後まで、日本映画の伝統を継承したテイスト。
そこには、是枝監督のすべてが詰まっていると言っても過言じゃない。
この頃から、キャスティングが、見事だったのですね。
これまで、他の監督の観たいくつかの作品は、この作品をヒントにしているのかもと思わせます。
勿論、是枝監督も、先輩監督のエッセンスを自分のものとして継承しているのでしょう?
宮本輝著,新潮文庫の錦繍,有元利夫の表紙絵を手に取って見ると珈琲店モーツァルトの印象深いエピソードが在る。本篇や原作でも珈琲店はキーポイントだろうと想う
是枝裕和監督は宮本輝作品では錦繍とか星々の悲しみがお気に入りだと書いて有り,矢張り後者の短篇も読んで見たら喪失の絵画と失恋感情と浪人中の愚連隊の友情が死と交錯する名篇だった。本篇の自転車泥棒のエピソードとも共通点が在り其のシーンへの入れ込み具合いも判るような気が
キャスティングでヒロインの江角マキコの起用は写真家の篠山紀信を介してだと云うエピソードも監督是枝裕和著作に書かれて
是枝裕和監督著・映画を作りながら考えたことに本篇への言及が。,ホウ・シャオシェン監督の本篇へのアドバイスや映画祭出品の心得も。自作の完全な絵コンテに縛られてTVドキュメンタリー作家としての即興性が活かせなかったこと,是枝touchが未だ出てい無いこと,映画祭では監督を差し置いての観客の映画論議のフィーバー振り等
原作冒頭を試し読みして見た。モノローグで綴られるヒロインの声が聴こえて来る。映画では静謐な或いは荒い海鳴りの音も印象的で新劇の舞台見たいなロングなワンカット・ワンシークエンスも見事だが,短編のエピソードを若干読み進めて行くと,舞台のダブルキャストの様に映画キャストをことに二人の男を変えて見ても有りかと云うことがふと頭に過った。何故だか知れず
そして妻と今日観て来た本篇,処女作品にして韓国のポン・ジュノ監督作品母なる証明見たいな心象風景を見事に描き出すとは
Bunkamuraル・シネマでイタリア映画墓泥棒と失われた女神を観た時に本篇前の予告篇で見た幻想的な映像,ヒロインに江角マキコ。妻が是枝裕和監督作品を見たいと