女の学校 作品情報
おんなのがっこう
神戸の私立桜台女子高校へ、東京芸大を卒業したばかりの羽鳥明子は、叔母の校長市村女史の招きで赴任して来た。学校には生徒の人気を集める理科担当教師佐山信一の外、生徒には東京の実業家のお転婆娘志賀富子、佐山を慕う生島彌生子、両親を失い盲目の姉双葉と暮らす相沢雪子、母が彦根でお花の先生をしている大友宗子達がいた。彌生子は明子赴任以来、彼女が佐山と親しくなるのを見て次第に態度が変り、大阪で洋裁店を経営する姉典子が怪我して以来、学校も休みがちで、キャバレー・シルヴァーロードから金を借り、そこで働く身となった。一方宗子は彦根の母を訪ねると、お花の先生と思った母は料亭の女中で、その姿を見た彼女は、母の愛に自分を日本一幸福な娘だと思うのだった。一方富子は彌生子がキャバレーに勤めていることを知り、明子と佐山、それにお人良しの英語教師吉岡とシルヴァーロードを訪ねた。そこで佐山は、彌生子にふざける酔漢をなぐったのを新聞の写真班にとられ、PTAの問題となった。かつて未亡人の典子に暴力を振い、彼女を怪我させた会長清水は、佐山の馘首を主張したが、清水の旧悪を知るシルヴァーロードのマダム松代が会場に現れたため急にその主張をかえ、佐山は失職を免れた。一方貧しい雪子は、芸大の試験を受ける目的で明子からピアノのレッスンを受けていたが、無理がたたって喀血した。しかし彼女はそれを盲目の姉にかくし、試験の為東京へ向ったが、試験場で倒れ、かけつけた明子と双葉に手をとられて息を引きとった。やがて卒業式の日、富子の父母、千代、典子、双葉の手に黒リボンでかざられた雪子の写真が持たれ、雪子のかわりに宗子が卒業生を代表して答辞を読んだ。佐山は学校をやめて郷里に帰る事となり、神戸港から船に乗った。
「女の学校」の解説
「見ないで頂戴お月さま」の中川順夫の脚本を、「五十円横町」の佐伯幸三が監督、「神州天馬侠(1954)」の岡崎宏三が撮影している。主なる主演者は「続宮本武蔵」の鶴田浩二、「蝶々夫人」の寿美花代、「「春情鳩の街」より 渡り鳥いつ帰る」の藤原釜足、「制服の乙女たち」の雪村いづみ、「海の小扇太」の扇千景など。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:佐伯幸三
原作:大林清 出演:鶴田浩二 寿美花代 藤原釜足 雪村いづみ 扇千景 環三千世 浦路洋子 中村マサ子 水谷八重子 夏亜矢子 和歌鈴子 淀かほる 鳳八千代 細川ちか子 小川虎之助 南悠子 中林真智子 柴田瑛子 中島淑恵 武内勝子 寺島雄作 吉川みよ 本松一成 熱海サチ子 石井麗子 |
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配給 | 東宝 |
制作国 | 日本(1955) |
上映時間 | 103分 |
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