天下御免 作品情報
てんかごめん
八代将軍徳川吉宗の頃。紀州感応院の坊主・宝沢は、育ての親の死後その遺品に葵の紋入りの短刀と天一童子なるお墨附を発見、父徳太郎に会いたさの一念で旅に出た。道中、豊臣家の残党山内伊賀亮らに捕われた。徳太郎が吉宗の幼名と知る伊賀亮は、宝沢を落胤に仕立て天下を取る陰謀をたくらんだ。宝沢を教育、近畿一円に名のりをあげて江戸へ上った。天一童子もその母の将軍側室沢の井もすでに死んだと知っての上でだ。南町奉行大岡越前守は天一坊の正体に不審を抱いた。腹臣を紀州及び八ツ山邸に送って天一坊の身元をたしかめようとした。が、証拠の短刀お墨附は本物で、密偵は殺されてしまった。越前守は吉宗に閉門を言いつけられた。だが、城中での唯一人の擁護者中納言のとりなしで御対面が十日間延期された。越前守は禁をおかして紀州へ発った。沢の井の墓のある光照寺を訪れた越前は、天一坊とその生母沢の井がすでに世になく、このことを知る寺男が殺されたのを目撃して、天一坊が偽者だとの確信を深くした。親子対面の前日、伊賀亮は越前邸を訪れ、面会を求めた。伊賀亮にふみこまれ窮地におちた時、紀州から急ぎ帰った越前が現われて救われた。御対面の当日、天一坊を押したてた伊賀亮は江戸城にのりこんだ。伊賀亮と越前との対決は火花を散らした。越前は紀州で発見した天一童子の墓石をつきつけ、事件は解決した。伊賀亮は越前に斬りつけたが捕えられ、極刑に処せられた。天一坊は利用されたにすぎぬことが分り軽罪、吉宗は己の不明をわびて越前にねぎらいの言葉をかけた。
「天下御免」の解説
渡辺邦男と本山大生の共同脚本を、「風来物語 あばれ飛車」の渡辺邦男が監督した娯楽時代劇で、撮影も「風来物語 あばれ飛車」の渡辺孝が担当。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:渡辺邦男
出演:松本幸四郎 山田五十鈴 瑳峨三智子 森美樹 北上弥太朗 永田光男 山路義人 雲井三郎 中田耕二 寺島貢 滝祐児 天野匁一 山内明 宇治みさ子 石黒達也 片岡彦三郎 倉田爽平 小笠原省吾 中原伸 名和宏 尾上菊太郎 澤村國太郎 海江田譲二 片岡市女蔵 真木康次郎 市川男女之助 大東弘明 岡田和子 藤間林太郎 宮島安芸男 乃木年雄 田中謙三 静山繁男 玉島愛造 |
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配給 | 松竹 |
制作国 | 日本(1960) |
上映時間 | 87分 |
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