ガラスの中の少女(1960) 作品情報
がらすのなかのしょうじょ
陽一と晴代は中学一時代同級生だったが、陽一は町工場へ、靖代は高校へと別々の道を歩まねばならなかった。ある日、偶然二人は町で会い、みつまめ屋で卒業後の様子をあれこれと話し合った。靖代の父で大学の助教授の杉太郎は、少しでも靖代の帰宅時間が遅れると、その理由を異常なまでに追求する。母親の里子はただオロオロするばかりだった。陽一の家庭もまた暗かった。失職中の父親が酒ばかり飲んでどなりちらしていたし、母親は働きに出て留守がちだった。ある時、靖代は後楽園で陽一と遊んで帰宅した。杉太郎は靖代を見るとやにわに彼女の手を取り、教授になって北海道へ行くといいながら、抱きよせた。靖代は本能的に恐怖を感じて逃げた。その夜、母親から杉太郎はほんとうの父親でないことを知らされた。彼女は家をとび出し、陽一の家を訪れた。陽一は靖子と会えぬ生活を想像するだけでも苦しかった。彼も自分の家庭のことを打ちあげた。二人は、どこか静かな所へ行って話をしようと相談した。次の日、二人は山あいの湖水にボートを浮かべた。靖代はしのばせていた睡眠薬を取り出した。二人は薬を分け合って飲むと、横になって空を眺めた。ボートは、二人の眠りを誘うように、波間にそっといつまでも揺れていた。
「ガラスの中の少女(1960)」の解説
有馬頼義の原作を、青山民雄が脚色し、「十代の狼」の若杉光夫が監督した、少年少女の純愛を描く叙情編。撮影も「十代の狼」の井上莞が担当。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:若杉光夫
原作:有馬頼義 出演:吉永小百合 信欣三 轟夕起子 浜田光曠 大森義夫 小夜福子 草薙幸二郎 稲垣隆史 佐野浅夫 南風洋子 多熱マユミ 中村歌 水原英子 斎藤久美子 石田桂子 村田寿男 澄川透 日野道夫 白井鋭 斎藤美和 鈴村益代 林茂朗 谷田部靖 山田禅二 山根照雄 大塚興一 |
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配給 | 日活 |
制作国 | 日本(1960) |
上映時間 | 64分 |
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