P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-12-14
梅宮辰夫扮する、不良グループのカポネ団が、暴力組織を相手に、ゲリラ戦で対抗するというのが、基本パターンの映画で、まさしく、当時の東映の岡田茂社長お得意の、”東映不良性感度”抜群のシリーズ物なのだ。
野田幸男が監督した初期の作品は、シリアスなアクション物に仕上がっていたが、シリーズ第4作目の「不良番長・送り狼」から加わった内藤誠監督が、コメディタッチを強調したのをきっかけにして、野田、内藤のコメディ合戦となっていく。
そして、最後には、梅宮辰夫以下の出演者の個人芸の合戦へと横滑りしていくことになる。
山城新伍、谷隼人、安岡力也、鈴木やすしなど、脇を固める俳優陣が、カポネ団の一員として、それぞれ個性的な演技を披露して笑わせてくれるのも、楽しいシリーズだ。
このシリーズ第1作目の「不良番長」は、新宿を根城に、いかなる組織にも属さず、恐喝、婦女暴行は朝飯前の極悪不良グループ・カポネ団の私闘を描いた、長寿シリーズの記念すべき作品だ。