男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 作品情報

おとこはつらいよとらじろうはいびすかすのはな

例によって、かって気ままな旅を続ける寅次郎、ある夜、不吉な夢を見て、故郷の柴又に帰った。そこにあのキャバレー回りの歌手、リリーからの手紙があった。彼女は沖縄の基地のクラブで唄っていたが、急病で倒れ、入院中だという。そして、手紙には「死ぬ前にひと目寅さんに逢いたい」と書いてあった。とらやの一同は、飛行機嫌いの寅次郎を説得して沖縄へ送り出した。五年振りの再会に、リリーの大きな瞳は涙でいっぱい、そして彼女の病状も寅次郎の献身的な看護で快方に向かい、病院を出られるようになると、二人は療養のために漁師町に部屋を借りた。寅次郎はその家の息子、高志の部屋で寝起きするようになった。リリーの病気が治るにしたがって、心配のなくなった寅次郎は退屈になってきた。そんなある日、寅次郎は海洋博記念公園でイルカの調教師をしている娘、かおりと知り合った。一方、リリーはキャバレーを回って仕事をさがしはじめた。体を気づかう寅次郎に、リリーは夫婦の感情に似たものを感じる。たが、寅次郎は自分がかおりと遊び歩いているのをタナに上げ、リリーと高志の関係を疑いだした。好意を誤解されて怒った高志は寅次郎ととっくみ合いの大喧嘩。翌日、リリーは手紙を残して姿を消した。リリーがいなくなると、彼女が恋しくてならない寅次郎は、寂しくなり柴又に帰ることにした。三日後、栄養失調寸前でフラフラの寅次郎がとらやに倒れるように入ってきた。おばちゃんたちの手厚い看護で元気になった寅次郎は、沖縄での出来事をさくらたちに語る。それから数日後、リリーがひょっこりとらやにやって来た。置いてけぼりにした寅次郎が心配だったのだ。そんなリリーに寅次郎は「世帯を持つか」と言う。しかし、リリーは寅次郎の優しい言葉が素直に受けとれない。二人の関係は、いつでもどちらかが意地を張っている。そして「もし旅先きで病気になったり、つらい目にあったら、寅さんまた来てね」の言葉を残してリリーは旅立った。それから間もなくして、寅次郎も、いつものように、旅の仕度をはじめるのだった。

「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花」の解説

シリーズ二十五作目の今回は、「男はつらいよ 寅次郎忘れな草」「男はつらいよ 寅次郎相合い傘」でキャバレー歌手リリーに扮して人気を博した浅丘ルリ子がマドンナとして三回目の出演をしている。ハイビスカスの花咲く沖縄を舞台に、寅次郎とリリーを中心に、お馴染“とらや”のレギュラーメンバーが繰り広げる騒動を描く。脚本は「遥かなる山の呼び声」の山田洋次と同作の朝間義隆の共同執筆、監督も同作の山田洋次、撮影も同作の高羽哲夫がそれぞれ担当。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1980年8月2日
キャスト 監督山田洋次
原作山田洋次
出演渥美清 倍賞千恵子 浅丘ルリ子 下絛正巳 三崎千恵子 前田吟 中村はやと 太宰久雄 佐藤蛾次郎 笠智衆 新垣すずこ 間好子 江藤潤 金城富美江 比嘉美也子 伊舎堂正子 伊舎堂千恵子 光石研 一氏ゆかり
配給 松竹
制作国 日本(1980)
上映時間 104分

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ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、4件の投稿があります。

P.N.「水口栄一」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2020-07-16

我が家の納屋にはシーサーを置いている。だから沖縄は親近感がある。この映画は沖縄を舞台にしているだけにひじょうに関心があった。これはとても楽しくて、まったく飽きさせない。素晴らしい作品だ。浅丘ルリ子さんは凄い美人だ。大好きだ。

最終更新日:2024-11-06 17:05:33

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