黄金のパートナー 感想・レビュー 2件

おうごんのぱーとなー

総合評価4点、「黄金のパートナー」を見た方の感想・レビュー情報です。投稿はこちらから受け付けております。

P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
なし
投稿日
2024-06-18

※このクチコミはネタバレを含みます。 [クリックで本文表示]

自分のヨットの無線受信機で発信人不明のSOSをキャッチしたフリーのカメラマン野口(三浦友和)は、友人の白バイ警官・江上(藤竜也)と、その通信が旧日本海軍の暗号で、十億円相当の金塊を積んでサイパン島沖に沈んだ潜水艦から発信されたことを突き止め、野口のヨットに居候を決め込んだ氏家由紀子(紺野美沙子)と三人で、サイパン島へと旅立っていくのだった。 だが、潜水艦は見つかるが、金塊はなかった。 残された航海日誌から、金塊はすでに日本に運び込まれているとわかり、さらに三人は旧日本軍のトーチカで首を吊って死んでいる由紀子の父を発見する。 彼は終戦直後、日本軍の秘密機関の工作員と日本に金塊を運んだが、独り占めを計った、その工作員に撃たれ、のちサイパンに渡り、復讐の日を考え続けながら生きていたが、絶望してSOSを発信、自殺したのだった。

日本へ帰った三人は、工作員が神谷太郎(芦田伸介)と名前を変え、政財界の黒幕となっていることを突き止め、新たな作戦を開始するのだった----。

由紀子に扮するユニチカ・ガール出身の紺野美沙子は、この作品が映画デビュー作で、清純な雰囲気は好感が持てるが、男二人を惑わすには、いささか幼すぎる感じがする。

そして、ラストは、三人が黒幕から見事、大金をゆすり取るが、由紀子は殺されてしまい、野口と江上は黒幕のセスナ機に、これも自家用機で体当たりして、二人はパラシュートで脱出となるエンディングを迎えるのだ。

P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2024-06-18

この映画「黄金のパートナー」は、南太平洋に眠る十億円の金塊をめぐる青春冒険映画の佳作だ。

西村京太郎の原作「発信人は死者」のキャラクターを、脚本の長野洋が大幅に変更し、またミステリアスな部分をよりシンプルにして、ロベール・アンリコ監督、アラン・ドロン、リノ・ヴァンチュラ、ジョアンナ・シムカス主演の青春レクイエム映画の傑作「冒険者たち」的な夢とロマンを重点に、ヒロインをはさんでの男同士の友情、二人に対するヒロインの関係などを爽やかに描き分け、西村潔監督の鮮やかな演出を得て、愛すべき佳作になっていると思う。

特に、藤竜也のリノ・ヴァンチュラぶりや、三浦友和のアラン・ドロンぶりは楽しく、二人が軽妙にじゃれ合うところなど、背景がヨット、海辺のスナック、あるいは船室、海上、サイパン島と、非日常的な空間だけに生き生きと呼応し合い、その洒落た感覚は捨て難い。

最終更新日:2024-06-28 16:00:01

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