男はつらいよ 寅次郎相合い傘 作品情報

おとこはつらいよとらじろうあいあいがさ

相変らずのテキヤ稼業で全国を旅して廻る車寅次郎ことフーテンの寅は、東北のとある田舎町で、変な男と出会った。男は兵頭謙次郎と名乗り、親の七光りもあって一流会社の“おかざり重役”で、冷たい家庭と平々凡々な生活にあき蒸発したのだった。事情を聞いた寅は、柴又の妹・さくらのところへ電話して、兵頭の家族との連絡をとるなどして一生懸命。翌日から兵頭は寅と一緒に旅をして廻った。そんなある日、函館の屋台のラーメン屋で、寅は二年ぶりにリリーと再会した。リリーは鮨屋の亭主と離婚し、もとの歌手に戻って、全国のキャバレーを廻っていたのだ。その夜再会を祝って、寅とリリー、そして兵頭の三人はドンチャン騒ぎとなった。そして、三人一つの部屋に雑魚寝と相なった。ところが、冷え性だと言ってリリーが、寅の寝ている蒲団にもぐり込むが、寅はそれを断ったために、リリーは仕方なく今度は兵頭の蒲団の中にもぐり込んだ。驚ろいた兵頭は、おかげでこの夜は一睡もできなかった。翌日から三人の、金は無くわびしいながらも楽しい旅が始った。駅のベンチで寝たり、野宿をしたり、兵頭は味わったことのない生活に、徐々に人間らしさを取り戻して来た。三人が小樽に来た時、兵頭がこの町に初恋の人がいることを告白。彼女は、夫に先立たれひっそりと喫茶店を経営していたのだったが、兵頭は彼女に会ったものの、現在の心境を語ることはできなかった。そんな兵頭を寅が、女一人幸せにできないのか、と責めた事から、リリーが怒りだし、三人はバラバラになり、そこで三人の旅は終ってしまった……。数日後、寅は久しぶりに柴又に帰って来たものの、リリーと兵頭との別れが気になり何となく憂うつだった。そんな時、突然、リリーが訪ねて来たので、寅は俄然元気になった。それからというものリリーと寅は夫婦きどりの仲の良さで、とらやの人々はおろか、御前様、町の人々までが二人は夫婦になるのにふさわしいと思うようになった。ある日、さくらたちがリリーに寅との結婚を聞いたところ、リリーは承諾した。ところがその事を寅に伝えると、「冗談だろう」と相手にしない。隣りでそれを聞いていたリリーは、「そうよ、冗談よ」と寂しそうにとらやを出て行くのだった。「すぐ追って行きなさい」と言うさくらに、寅は「リリーは賢くて強い女よ、結婚しても俺とじゃうまくいかないさ」と言うだけだった……。すでに夏も終りに近づいた頃、とらやでは、訪ねて来た兵頭を相手に寅の噂に花を咲かせていた。寅とリリーの仲をそっとしておいてやったなら、二人の友情と恋は長くつづいたのかもしれないのに、と……。

「男はつらいよ 寅次郎相合い傘」の解説

“男はつらいよ”シリーズ15作目。旅から旅へ渡り歩く香具師の寅さんと故郷・柴又の人々との心のふれあいを描いた喜劇で、今回は11作目「男はつらいよ 寅次郎忘れな草」に次いで浅丘ルリ子がシリーズ二度目のゲスト出演。脚本は「男はつらいよ 寅次郎子守唄」の朝間義隆、監督は脚本も執筆している同作の山田洋次、撮影も同作の高羽哲夫がそれぞれ担当。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1975年8月2日
キャスト 監督山田洋次
原作山田洋次
出演渥美清 倍賞千恵子 浅丘ルリ子 船越英二 下絛正巳 三崎千恵子 前田吟 中村はやと 太宰久雄 佐藤蛾次郎 笠智衆 岩崎加根子 久里千春 早乙女愛 宇佐美ゆふ 谷よしの 村上記代 光映子 秩父晴子 米倉斉加年 上條恒彦
配給 松竹
制作国 日本(1975)
上映時間 91分

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ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、3件の投稿があります。

P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2023-07-16

🍈本篇の有名な(メロン騒動)のシーンも古典落語風なシチュエーション何だなあ🍈

最終更新日:2024-12-11 11:01:04

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