肉体の悪魔(1947) 作品情報

にくたいのあくま

第一次大戦も終りを告げようとしていた頃、パリ近郊のリセに通学するフランソワ・ジャベール青年(G・フィリップ)は学校に開設された臨時病院の見習看護婦マルト(ミシュリーヌ・プレール)と知り合った。彼女は出征兵ラコンブ軍曹と婚約の間柄であったが、フランソワの強気な情熱に惹かれて動揺した。しかしこの恋は、フランソワの自制とマルトの母の牽制で中断され、フランソワが田舎へ逃避している間にマルトはラコンブと結婚した。半年後、再び学校でめぐり合った二人の心は再び燃え上った。フランソワは家人にかくれてマルトのアパートを訪れ、のっぴきならぬ関係が生れた。恋を成就するため、すべてを戦線の夫に知らせようというフランソワと、それを肯じないマルトの意見が食違いながらも、二人は肉体の魔にひきずられつづけたが、この恋が戦争の終結と共に断ち切らなければならぬという想いは同じであった。こうしてマルトは妊娠した。それがかくせなくなった時、ついにマルトは夫にすべてを任せる気になった。フランソワには、それに抗う実力も勇気もなかった。別れの宴を思い出のレストランで過した二人は、はじめてデートしたカフェに出かけ、そこで終戦を知った。そのショックでマルトは倒れ駆付けた母によってフランソワは引離されてしまった。凱旋した夫に手をとられつつ、産褥のマルトはフラソソワの名を呼びつつ、恋の結晶を残して死んで行った。

「肉体の悪魔(1947)」の解説

レイモン・ラディゲの同名の小説から、「鉄格子の彼方」のジャン・オーランシュとピエール・ボストが協同脚色、「乙女の星」のクロード・オータン・ララが監督する一九四七年作品。撮影は「悪魔の美しさ」のミシェル・ケルベ、音楽は「二つの顔」のルネ・クロエレックの担当。主演は「呪われた抱擁」のミシュリーヌ・プレールと「輪舞(1950)」のジェラール・フィリップで、以下ジャン・ドビュクール、ドニーズ・グレー、ピエール・パローらが助演。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督クロード・オータン・ララ
原作レイモン・ラディゲ
出演ミシュリーヌ・プレール ジェラール・フィリップ ジャン・ドビュクール ドニーズ・グレー ピエール・パロー Jean Varas
配給 東和
制作国 フランス(1947)
上映時間 117分

動画配信で映画を観よう! [PR]

ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、3件の投稿があります。

P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2019-10-03

本ミシュリーヌ・プレールが出演している映画〈シビルの部屋 ヤング・エマニュエル〉はエマニュエル・アルサン原作でアルゼンチン出身の女性監督の演出が冴えた作品だった!

最終更新日:2024-03-18 02:00:04

広告を非表示にするには