華やかな魔女たち 作品情報

はなやかなまじょたち

〔第一話・疲れきった魔女〕特異なメーキャップと神秘的な雰囲気で人気絶頂のスター、グローリア(S・マンガーノ)は友だちバレリア(A・ジラルド)の招待に応じアルプスの山荘を訪れた。彼女はここでも注目と憧憬の的だった。だが、疲れきっていたグローリアは踊りの最中に卒倒してしまった。婦人たちはグローリアの美の解剖をはじめた。数刻後、グローリアの仮面ははがされ、そこには疲れきった一人の女しかなかった。その夜、悩んでいるグローリアに、一人の男が、映画女優の仕事に専念すべきだと忠告した。翌朝、グローリアの滞在を知った多数の新聞記者が押しかけてきた。やがてあらわれたグローリアは、銀幕の女王にふさわしい姿にもどっていた。 〔第二話・市民気質〕自動車事故でケガをしたトラックの運転手(A・ソルディ)に美しい婦人(S・マンガーノ)が救急車がわりに自分の車を提供した。婦人が警笛をならし、白いハンカチをひらめかせ、車の間をぬって突っ走るので、運転手は感激、感動した。ところが、婦人は突然車をとめると待っていた男の腕に身をなげて言った。「他の車を探して」婦人はデイトの時間に遅れそうだったのである。 〔第三話・月から見た地球〕女房が死んだので、新しいのをと、チャンチカト(トト)とその息子は懸命に探し、やっと美しく気立てが良く、口の不自由な娘アッスルダ(S・マンガーノ)を花嫁にした。二人はこの花嫁のために立派な家を作ってやりたいと思いたち、建築資金をあつめるため狂言自殺を演じようということになった。計画は成功し、金は集まった。が、アッスルダは本当に死んでしまった。ところが、嘆き悲しみにうちひしがれて小屋に帰ってきた二人は、そこにアッルスダの姿を発見した。三人は無理な願いごとはやめて、掘立小屋で楽しく暮らすことにした。 〔第四話・シシリア娘〕ナンツイア(S・マンガーノ)は激しい気性の女で、恋人をよび戻すためには、手段をえらばなかった。争いが起きれば恋人が帰ってくると思った彼女は、人人を煽動し争いを起した。そしてまさに恋人は帰ってきた。死体となって。そればかりか、彼女の父や兄も争いにまきこまれて、死体となってもどって来た。 〔第五話・またもやいつもの通りの夜〕夫のカルロ(C・イーストウッド)がいつも疲れて会社から戻り、かまわずに眠ってしまうので、妻のジョバンナ(S・マンガーノ)は欲求不満だった。その欲求不満はさまざまの幻想を生んだ。多くの男たちに崇拝される彼女。男たちを興奮のるつぼに陥れる彼女--。そんなある日、珍らしく夫が彼女のネグリジェをほめた。彼女は胸をときめかせた。が、ベッドへ入ると夫は彼女の肩に頭をのせたままねむってしまった。

「華やかな魔女たち」の解説

ジュゼッペ・パトローニ・グリッフィ、チェザーレ・ザヴァッティーニ、アージェ・スカルペッリ、ベルナルディーノ・ザッポーニ、ピエル・パオロ・パゾリーニ、ファビオ・カルピ、エンツィオ・ムッツィなどの脚本になる五つの挿話を、ルキノ・ヴィスコンティ、マウロ・ボロニーニ、ピエル・パオロ・パゾリーニ、フランコ・ロッシ、ヴィットリオ・デ・シーカの五人が監督したオムニバス映画。撮影はジュゼッペ・ロトゥンノ、音楽はピエロ・ピッチオーニとエンニオ・モリコーネが担当。出演は「バラバ」のシルヴァーナ・マンガーノが五人の女を演じるほか、「夕陽のガンマン」のクリント・イーストウッド、アニー・ジラルド、アルベルト・ソルディ、トト、フランシスコ・ラバルなど。製作はディノ・デ・ラウレンティス。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督ルキノ・ヴィスコンティ マウロ・ボロニーニ ピエル・パオロ・パゾリーニ フランコ・ロッシ ヴィットリオ・デ・シーカ
出演シルヴァーナ・マンガーノ アニー・ジラルド フランシスコ・ラバル シルヴァーナ・マンガーノ アルベルト・ソルディ シルヴァーナ・マンガーノ トト シルヴァーナ・マンガーノ シルヴァーナ・マンガーノ クリント・イーストウッド
配給 ユナイト
制作国 イタリア(1967)
上映時間 118分

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最終更新日:2022-10-26 02:00:04

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