P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-05-31
この映画「ビリディアナ」は、数々の世俗的な試練を与えて、若き尼僧ビリディアナを堕落させるわ、最後の晩餐をパロディ化した、乞食の大饗宴に「ハレルヤ」を流すわ、さらには、キリストの磔刑をかたどったナイフも見せるわと、脚本やプリントが検閲されようとも、時のスペイン=フランコ政権や教会を悶絶させた、稀代のスキャンダリスト、ルイス・ブニュエル監督の面目躍如となった作品だ。
それと同時に、その映画的純度のあまりの高さにも脱帽だ。